二次災害



「地震のバカッ!!」

テレビの前に座って、私は頬を膨らませて怒った。

「どのチャンネルもニュースばっかり!!仮面ヤイバーも中止だなんて…」

「そう言うなよ麗華。東北は今大変なんだぞ?」

ウォッカがエプロンをつけて、晩御飯を作りながら言った。

「そりゃそうだけど…。」

すると、ジンが愛銃の手入れをしながら私の隣に座った。

「日本がパニックになっている時に、よくアニメの事なんて考えていられるな。」

「なにさ〜!!仮面ヤイバーバカにしたらバチが当たるよ!!」

バチッ!!

その瞬間だった。
いきなり辺りが真っ暗になったのである。

「て、停電か?」

「ほ〜ら。仮面ヤイバーをバカにするから。」

「違ぇだろ。」

何も見えない。
とにかくブレーカーを上げないと。

「俺、ブレーカー上げてきやす。」

「俺も行く。」

「え!?ちょ…ジン、側にいてよ!!」

暗闇に一人取り残される事に恐怖を感じた私は、とっさにジンを引き止めた。

「な…///ウォッカ一人でブレーカー探すの大変だろ!!だからお前はここに…あっ!!」

「きゃっ!!」

パッ!!

ウォッカがブレーカーを上げたのだろう。

電気がすぐについた。

すると何故か、私の目の前にジンの顔が。
後ろには床。

「ブレーカーすぐ近くに…って、あ、兄貴!!何してんすか!?」

「ご、誤解だウォッカ!!」

「まだ付き合って間もないのに…何暗闇に紛れて押し倒してんですか!!」

「だ・か・ら!!誤解だぁああ!!」

ジンの叫びは、きっと東北まで聞こえた事だろう。





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