ハロウィン
10月31日。
今日は、ハロウィン!!
「ジン〜!!Trick or treat!!」
「………。」
事は、数時間前に起こった。
「Hi♪ジン。Happy Halloween!!」
ドン!と扉を勢いよく開けて入るベル姐。
眠い……zzz
ボーっとする意識の中、私は時計を見る。
……10月31日…0時00分
「……ベルモット。今何時だと思ってやがる。」
「10月31日0時00分…って、あぁ!!0時01分になっちゃったじゃない!!」
何をそんなに騒いでるの?ベル姐。
「今日は、ハロウィンよ!!みんなでハロウィンパーティーやろうと思ってね。」
ハロウィン?
あ。
そっか…10月31日。
いや、いくら何でも真夜中にやる事ないっしょι!!
眠い瞼をこすりながら、ベル姐に近づこうと立ち上がったら
ベル姐に腕を引っ張られた。
「じゃ麗華は借りてくから、これに着替えておいてね♪」
そう言って、訳もわからないジンとウォッカに服のようなものを押し渡した。
な、なな…何!?
何が始まるのぉぉ!?
「はい。麗華の分よ。」
渡されたのは、黒い布。
広げてみると
ゴスロリチックだが、色っぽく露出度の高い黒いワンピースが現れた。
まさか……
一緒に黒い帽子と黒いロング手袋がある。
「麗華は、魔女の仮装よ♪」
やっぱりかああぁぁぁあぁああ!!!
最近、私で楽しんでるよね!?
ベル姐、私の反応楽しんでるよね!?
うふふと大人な笑いを見せてウィンクするベル姐。
そんな仕草を見せられると、女の私でさえドキッとする。
ん?
じゃ、さっきジン達に渡してたのも……
「兄貴、着ないんですかい?」
「誰が着るか!!こんなもの…」
何気に楽しんでいるウォッカ。
今のウォッカは、フランケン・シュタインにの姿になっている。
元々、顔が四角いせいか
しっくりとフランケンの役が板についてる。
フランケンなら、まだいいが…
「兄貴は、何の衣装なんですかい?」
俺の衣装に期待をするウォッカ。
満面の笑みで、こっちを見てくる。
しぶしぶ衣装を広げて見せた。
「あ、兄貴!!…それって……」
ベル姐は、メデューサの衣装に着替えた。
とは言っても、めちゃくちゃお綺麗な
しかも私より露出度の高いメデューサさんι
そして私達は、ジン達の所へ向かった。
ジン……
何の仮装だろう?
ジンは、オオカミ男って感じがするけど…
ベル姐の事だから、なんかもっと凄い衣装なんだろうな…。
扉を開くと、フランケン・シュタイン…もとい、ウォッカが出迎えていた。
「ウォッカ、可愛い!!フランケンだ!!」
「麗華も可愛いじゃねぇか。魔女かぁ。」
「あれ?ジンは?」
「あ、兄貴は…ぷっ!!」
何がおかしいのか、ウォッカが吹くと
どこからかジンが叫んだ。
「笑うなウォッカ///!!」
ん?
どこに隠れてるの?
すると、ウォッカがキッチンへ行き
ジンを連れてきた。
……っ///!!??
「あはははは!!似合うじゃないジン♪」
「だ、黙れ!!ベルモット!!」
ジンの格好…
「……ネコ男///?」
黒いTシャツは、胸元が大胆に大きく開いていて
黒いズボン。
しかも、ネコの手の形をした手袋(?)をつけ
もちろん、頭にはネコ耳。
シッポまである。
か、か…
…………可愛い///
「可愛いよジン///」
「………///」
ジンに比べて、私はただの露出狂のような格好…。
恥ずかしい…///
「お前も…似合ってるぜ///」
「え…///」
「も〜、本当素直じゃないわねジン。」
ベル姐がニヤニヤしながら、ひじでジンをつつく。
もちろんジンは怒る訳で、鋭い目でベル姐を睨む。
怖いよ…
どっちかというと、ジンの方がメデューサみたいι
石にされそう…
「さぁ、パーティーを始めましょう!!」
ジンに睨まれたにも関わらず、ベル姐が陽気に言った。
手にはお酒を持って、楽しそうに振ってる。
その後、たくさんのご馳走を食べ
みんなで楽しく会話をしていた。
「そろそろボトル開けましょうか。」
「お!!いいっすね!!」
お酒が開けられる。
……ちょっと飲みたいな。
「麗華も飲む?」
「ばっ…ベルモット!!麗華は未成年だぞ!!」
あまり口を開かなかったジンが急に言った。
「いいじゃない。少しくらい。」
「その軽い考えが……って、何やってんだ!!」
え!?
ちょ…ベル姐!!
うわι!!
……ゴク…ゴク…
「あ……飲ませちまいやしたぜ兄貴。」
ふ……ふはは♪
HappyHalloween!!
「……おいクソババァ。何飲ませた。」
「ピンクジン♪」
「「ピンクジンだと(ですかい)!?」」
ほえ?
ジンもウォッカも、何驚いてるの?
「ピンクジンって…」
「ほぼストレートのカクテルじゃねぇか!!」
そーなにょ?
だから、こんなにアルコール回るの早いのかぁ♪
「ジン〜!!Trick or treat!!」
「なっ///く、くっつくな麗華///」
「お菓子くれないとイタズラしちゃうぞぉ♪」
「…///」
私は記憶が途中で途切れ、翌日は二日酔いになった。
いつの間にか寝てたらしく、目が覚めると
頭元にお菓子が置いてあった。
「ジン……///」
Happy Halloween
*おまけ*
「ジン〜!!Trick or treat!!」
「なっ///く、くっつくな麗華///」
ピンクジンを飲んで、完全に酔った麗華。
頬をピンクに染め、トロンとした目で俺を見る。
前にも麗華が酒を飲んだ時の事を思い出し、さらに鼓動が早まる。
しかも、今回は魔女の格好…
……可愛い///
可愛すぎる///
しかし、色っぽいデザインの服のため
こんな格好で酔っている麗華を見るのは我慢できない。
ベルモットのやつ…
そんなに俺が麗華を襲う所が見てぇのかよ…
しかし俺は、魔女の誘惑に耐えた。
やがて、眠りについた魔女をベッドに寝かせ
ポケットからあるものを取り出した。
そしてそれを、麗華の頭元に置いた。
HappyHalloween
*おまけ2
「案外、我慢強いのねジン…」
「そうっすね…」
「っていうか、さっさと告っちゃえばいいのに。」
「人は簡単に殺せても、好きな女には積極的になれないすからね。兄貴は。」
「何を話してんだ。」
「あ、兄貴ι!!」
「あのね、ウォッカが早く麗華に告っちまえよクソロリコンって。」
「べ、ベルモット!!何言って…」
「ほう。そんなに三途の川が見たいか。」
「あ、兄貴ι違いやすって!!ベレッタしまってくだせぇ!!」
「何だったら、お前のその頭についてるネジを本当に貫通させて…」
「ぎゃあぁ!!止めてくだせぇ!!冗談に聞こえませんよ!?」
「さぁて、私は帰るわね♪」
「あ!!ベルモット!!逃げるな…って、ぎゃああぁぁ!!」
つづく
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