…嫉妬?




「知ってるか?新人の女の子。」
「あぁ。可愛いよなぁ。」

ベルモットに呼ばれて研究所にに来てみれば、麗華の話で持ちきりだ。

「麗華人気ねぇ。ぐずぐずしてたら取られちゃうわよ。」
「…何の事だ。」
「ふふ。わかってるくせに。」

ベルモットは何がおかしいのか、笑っている。

今の俺の気分は最高潮に悪い。

何故かここに来てからイライラする。

実は麗華もここに連れて来ている。

だが、この部屋は幹部の者しか入れないため外で待たせている。

………はずなのに

「ジ〜ン〜!!」

麗華が後ろから走って来る。

「…どうやって来た。」

部屋の出入口には人がいて幹部じゃない奴は追い帰される。

「お願いしたら入れてくれた♪」

あの野郎…
麗華の可愛さに負けたな…。

「いいんじゃない?別に。麗華も一緒に見学するといいわ。」
「お前、それでもあのお方のお気に入りか?」

俺が心配してるのは、そんな事じゃない。

この野次馬の目だ。

周りを見ると、野次馬がジロジロと麗華の事を見てる。
畜生…
腹立つ…。

「これが新しい薬よ。」

ベルモットが手にしてるのは、白い袋。
中に粉が入っている。
「粉薬か。珍しいな。」
「今までカプセルタイプばっかりだったから、粉にしてみたの。一袋であの世行きよ。」
「ほう。」

ふと横を見ると、麗華の姿がない。

「麗華ちゃんっていうんだぁ。可愛いね。」
「い、いや…可愛くなんか…」


…………………………………………………。

俺の中で何かが沸々と沸き上がってくる。

怒りだ。

いや、何を怒ってる。
別に麗華がナンパされようが知ったこっちゃねぇじゃねぇか。


…マジで……
惚れちまってる……。

嫉妬…?
この俺が…?

「あら?何怒ってるの?あ。麗華がナンパされてるから?」

ベルモットに言われて、はっと我に返った。

「ふん。誰が嫉妬なんかするかよ。」
「もう〜。素直じゃないんだから。」

と、やっと野次馬から解放された麗華が帰って来た。

「二人で楽しそうに…何の話してたんですか?」

「うふふ。あのねぇ、ジンが嫉…「クソババァ、それ以上言ったらマジで殺すぞ。」

「えぇ〜。なになに?気になる!!教えてよぉ。」

「秘密だ。秘密。」


つづく



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