「ちょっとレアン!なまえを離しなさいよ!」 レアンは近づいてきた私を見てにやりと笑った。まるで、私が怒ってやってくることを予期していたような表情だ。 「どうして?」 「あ、あんたがプロミネンスだからに決まってるじゃない!敵同士よ」 「アイシー?」 なまえは、普段見せない私の激昂を見て少しばかり戸惑っているみたいだった。「じゃあなまえをコーディネートしたボニトナたちはどうなの?近づいちゃダメなの?」「ぐ…」「アンタは不必要になまえにべたべたする私がいやなだけでしょう?プロミネンスだからとかは関係ない。違う?」どうしてだろう、この会話は、私をひとつの答えへと誘導しているように感じられる。事実私は追い詰められているし、なまえは目をぱちくりとさせて私とレアンとを見比べている。周りのうるさい声も聞こえないくらい私とレアンとなまえは別の空間に取り残されているようだった。宇宙人だったら、出来ないことでもないのかもしれない。 「アイシー」 唐突に名前を呼ばれて振り向くと、アイスを食べ終わったらしいクララが手まねきしていた。「何!?」「こっち」レアンたちを見て歯がみ、そのまま猛然とクララの元へと戻った。 「なによ!くだらないことだったら怒るわ―…」 「レアンはあんたの気持ちに気づいてるわね」 クララはそういってあいまいな笑みを浮かべた。わっけわかんない! |