甘い香りが洞窟に充満する。
周りに暮らすポケモンたちは、甘い香りに釣られ集まりだした。

しかし。

がっしゃーんっっ!!!!

「なんなんだよっ!? ボクの邪魔ばっかりして!!」

「何よ!! 先に邪魔してきたのはあんたじゃない!!」

二つの怒鳴り声とともに金属が何かにぶつかる音がした。
その音に驚き、周りに集まっていたポケモンたちは草むらに飛び込んだ。

洞窟の中。水色の髪の男女が言い争っている。

「だからっ!! なんでチョコにわさびを入れる必要があるのさ!? 味覚おかしいんじゃないの!?」

水色の髪の青年は顔を真っ赤にして怒鳴る。青年と言うよりは、まだ子どものように見える。

「だってあんたが私のチョコに唐辛子なんて入れるからじゃない!! あんたこそ味覚終わってるんじゃないのかしら!?」

一方、水色の髪の少女。二つに結んだ長い髪を揺らし、青年に向かって言い返す。

洞窟の中は甘い香りが充満し、いたるところにチョコレートがついている。




そしてこの二人による、バレンタイン大作戦が始まった。






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