「波乗り! 波乗り! 波乗り!」
ざざぁぁーん!!
大量の水が大波へと変わる。
周りにいたキャモメ達は驚いて飛び立った。
「ちょっ!? やめっ!? うぎゃあぁ……。」
波にのまれて流される。といっても、ここは陸上。すぐに波は無くなり、びしょびしょに濡れた赤が現れる。
「……げほっ。ひどいじゃねえか!? 海羅!!」
海羅と呼ばれた青は不機嫌を通り越してお怒りの様子。
ちなみに彼はこの世界に海を広げたと言われている。
「……。何? その言葉遣い。誰に向かって言ってるのさ? 陸奥。」
陸奥と呼ばれた赤。彼はこの世界に大地を広げたと言われている。
海羅は陸奥を睨みつけている。
「う……。いきなり何するんですか……。」
急に敬語になって怖じ気づく陸奥。彼は気が小さい、簡単に言えばヘタレだ。
「いきなり? 何言ってるのさ。君が僕を怒らせるのが悪い。下僕のくせにさっ!!」
海羅は再び技を繰り出す構えをとる。
彼の周りには水が渦巻き、うねっている。
「え……。ちょっ!? 話せばわかるって!! ストップ! ストップ!」
「うるさい!! 下僕の分際で僕に命令するな!!」
陸奥の言葉など聞きもせず、海羅は技を繰り出した。
「ハイドロポンプ!!」
「うぎゃあぁー!!」
勢いよく噴射されたハイドロポンプをまともに受け、陸奥はどこかへ飛んでいってしまった。