書きたい所だけ書いてみる5


中学に入学してから5ヶ月が経ち、僕は今、帝光中学のバスケ部マネージャーとして活動しています。
同じ一年のマネージャー仲間である桃井さんと一緒に選手たちのバックアップをしています。は、いいのですが、この状況はどうにかならないんですかね?

「テツナちゃんの髪はいい匂いでサラサラね〜。なんのシャンプー使っているの?」
「あの…」
「もしかしてパ○テ―ンとか?いいな〜私も使おうかな」
「……」

今、僕の髪の毛に頬ずりしているのが、同じマネージャーの桃井さんです。
毎日、福与かな胸に挟まれながらお仕事をしています。

「桃井さんお仕事いいんですか?」
「今は大丈夫だって!もぉ〜テツナちゃんは真面目なんだから!そんな所も好きだけど!」
「…そうですか」

僕は彼女を振り払うことはせず、そのままでいると後ろから大きなもので頭を掴まれました。
そして、その大きなもので頭を後ろに引っ張られました。
こんなことをしてくる人物はただ一人。文句を言ってやる為に見上げると、予想通りです。

「青峰君。僕の首が取れたらどうしてくれるんですか?」
「んなことにはなんねーよ。てか、何してんだお前ら」

黒々と焼けた顔に『不機嫌です』と書いてあるかのように見えるくらい不機嫌です。
そして、桃井さんと熱く見つめ合った後、僕を後ろから抱きかかえました。
彼も彼で僕に抱きつく趣味でもあるんでしょうか。困った幼馴染2人です。

「どうかされたんですか?」
「……なんでもねーよ」
「本当は私とテツナちゃんがイチャイチャしてたのが気に食わないくせに!はっきり言いなさいよ!」
「うっせーんだよ。さつきは!」

そして、また2人は見詰め合ってます。本当に熟年夫婦みたいです。

「テツナちゃんから離れなさいよ!もうすぐ練習始まるわよ!」
「うっせーな!!まだ時間あんだろーが!お前こそテツナから離れろよ!」
「別にいいでしょ!私達がイチャイチャしてても華になるんだから!羨ましいからってケンカ吹っ掛けてこないでよ!」

僕は後ろから青峰君に抱きつかれ、横から桃井さんに抱きつかれ囲まれています。
これもいつも通りといえばそうなのですが、いつまでも飽きない2人ですね。
ほら、集まってきた部員が注目してますよ。ああ、ほら。主将がこっち見て笑ってます。
そろそろ体のあちこちが痛くなってきました。腕を引っ張られたり、抱きついている腕に力を入れられて体を絞られたり。
あ、副主将がきました。これで終わりですね。

「お前らいつまでもイチャイチャしてんな!青峰はグランド50周してこい!」

そうしていつも通り、副主将の怒号が体育館に響き渡るのです。



fin



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