D家×刹那




注!)D家の3人は刹那より年上です。





「せ〜つな!」
「……エイミーか。どうした?」
「何でもないよ〜。ただ呼んだだけ」
「そうか」
「ねぇ、刹那」
「なんだ?」
「呼んだだけだよ〜」


エイミーは刹那の腕にくっついて、猫なで声で刹那の名前を呼びながら体を更に近づける。
不自然と近づいてくるエイミーの態度も気にせず、刹那は手元の通信機で情報を集めている。


「せ〜つな!」
「だからなん」


ちゅっ


首を動かした瞬間、エイミーは軽く刹那の唇にキスをして悪戯な笑みを浮かべた。


「刹那の唇奪っちゃった!」
「……」
「刹那はあたしにされてイヤだった?」
「……別に」
「照れちゃって〜。可愛いんだから!」


刹那の腕にまわしていた腕を肩に回してギュッと抱きついているエイミーに2つの手が伸びてきた。


「「こら!エイミー!!刹那とイチャイチャするな!!」」
「なんでこのタイミングでくるかな〜」
「「もう充分だろ!」」
「声そろえて妬かないでよ!」


エイミーの両腕を押さえる大きな手の犯人は双子の兄達。


「俺を兄さんと一緒にするなよ!」
「なんだと!俺だって我慢してんだからな!」
「あ〜あ。また始まっちゃった」
「いつものことだ」
「ほんと、お兄ちゃんたちは変わらないな〜」


エイミーは喧嘩をする2人の横で溜息を吐き見守っていると、いいことを思いつき、そっと刹那に近づいた。
ニッコリと笑いながら刹那に近づき、先ほどのように刹那の腕を抱く。


「ねぇ、刹那?もう一回キスしたら怒る?」
「何故だ?」
「だって、刹那とキスしたいから」
「……」
「刹那はイヤ?」
「……わからない」


刹那ににじり寄りながらキスをせがむエイミーは、心の中でニンマリと笑う。


「じゃあさ、実験してみない?」
「実験?」
「うん。実験!あたしとキスしてイヤだったら、突き放してくれていいよ?」
「そんなことはできない」
「大丈夫だよ。気にしないから」
「……わかった」


刹那は少し考えた後に頷いてみせた。
エイミーは刹那がそんなことをしないとわかっているから、悪戯心でわざと刹那が困るようなことをいった。
刹那はどうすることもできずにただエイミーが動き出すのを待つが、その時、今まで喧嘩をしていた2人が刹那たちの方を振り返って、ズイッと近づいてきた。


「「何2人していけないことしようとしてんのかな!?」」
「どうしてこのタイミングなの!?」
「「エイミー!!お前だけなんてずるいぞ!!」」
「だから2人して喋らないで!」


ニールとライルは唸りながらエイミーに抗議すると、エイミーも「いいところだったのに!」と兄たちを睨みつける。
するとニールが刹那の体を引き寄せ、ライルとエイミーの前でギュッと抱きしめた。


「刹那は俺の恋人なんだから気安く触るな!」
「「何いってんだ(の)?そんなの誰が決めたんだよ(のよ)」」
「俺たち2人だ!両想いなんだぞ!!」
「「兄さん(お兄ちゃん)となんて刹那がすぐに飽きるに決まってるぜ(よ)!」」
「お前ら…そんなことを声をそろえていうな!」
「絶対お兄ちゃんから刹那を奪ってやるんだから!」
「それはさせねーよ!俺が先なんだから」
「ダメーー!!」
「そうだ!ダメだ!てかお前もダメだ!!」
「「なんだよ(なによ)ケチ!!」」


言い合いながら3人は刹那の腕や体を引っ張り合い、喧嘩をしていて刹那の眉間にしわが寄っていることにも気づかなかった。





〜fin〜


おまけ。



「俺は誰のものでもない!」
「そんな冷たいこというなよ!!」
「「あ〜あ。怒らせちまった(ちゃった)」」
「誰のせいだよ!」
「お前らだ!!」
「「「せ、刹那が珍しく怒った……」」」


そうして刹那の期限は最大限に悪くなるのだった。


チャンチャン☆


そのあと、ニールが刹那に渡してた結婚届を付き返されたとかあったら面白い笑






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