2009/07/23 20:07
過去拍手A

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獅柳のせっちゃんです。


下はBA☆ナナのSSです。
幼稚園パロ。ロク+刹←ハムみたいな?





「先生、先生」

刹那が目を輝かせて俺を呼ぶ。

「どうした?刹那」

少しかがんで笑いかけると、刹那は手にギュッと力を入れて言った。

「おれの夢を聞いてくれ」

こうして子供が夢を語ってくれたりするのは嬉しいことだ。
ただ、刹那の夢を聞いた時はさすがにびっくりしてしまった。

「おれガンダムになりたい」

え…ガンダムって…あれか。最近やってるテレビアニメ。

「そ、そうか〜ガンダムになりたいのか!」

うーん、実在する職業じゃないし…むやみに応援してもいいのか?
すると、後ろから誰か近づいてきた。

「そうか。君はガンダムになりたいのか」
「あ、グラハム先生…」

刹那は先生に気づくと、俺の後ろに隠れた。

「私も毎週見ているよ、ガンダム」
「…先生も好きなのか?」

刹那が恐る恐る顔を覗かせる。

「そうとも…抱きしめたいな、ガンダムッ!!」



………


ええーーっ!?
何言いだすのこの人!

「…おれは…おれはガンダムにはなれない…」

刹那は泣いて走り去ってしまった。

「あ、刹那くん…」
「グラハム先生!!子供の夢を壊さないでくれよッ!!」

俺はほうきで先生を突いて撃退し、刹那を追いかけた。



「…刹那」

庭の木のそばで落ち込んでいた刹那の頭をそっと撫でる。

「大丈夫。あの先生は俺が見張っとくから、安心しろって!」
「先生…おれはガンダムになれるだろうか」
「ああ、刹那ならきっと立派なガンダムになれるさ」

そう言うと刹那は微笑んだ。たまに見せるこの子の笑顔はとても眩しい。

「おれ立派なガンダムになる!」

さっきは悩んだけど、それを聞いて安心した。

たとえ架空のものでも、刹那にとってそれが正義の象徴なら、そこにガンダムは存在するんだろう。
この子が将来何になってもそれは変わらないと思うから。
ただ、夢を追いかける純粋な気持ちを
俺は守っていこうと思うんだ。



〜おわり〜




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