SpecialShortStory
Thousand Lights - 1









 ガサッ



「やっぱ、やめようよ……」
「ばかっ。ここまで来て諦めれるかよ。
……ちゃんと、確かめるんだよっ」






 ――――――


 レイガス帝国第二第三部隊の隊舎を繋ぐ、通路裏の木が茂っている場所で繰り返される、押し問答。



「でも、覗きはやっぱり……」
「あ〜もう、お前それなら先に帰れよっ! 俺一人で行くからさぁ!
これ以上なんか言ってたら…」
「見つかっちゃうよ」

「?!」


 押し問答をしていて後ろにいた人物に気が付かなかった。




「び、っくりした〜」
「お前かよっ! 心臓止まるかと思ったじゃねぇかっ」


 自分より背の高い男を軽く叩く。


「……いや、やっぱ君達二人だけで行かせるのは不安になってね」
「嘘つき。
自分だって今あいつらが何してるか気になるくせに」


「………」







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