SpecialShortStory
2008. Autumn - 3
『チームアラジン、残念でしたねー。
とてもシャイでかわいらしいな姫でしたけれどね、アラジンがあれだけ……ぶふっ!
失礼いたしました、いえね、アラジン、あれだけカッコつけてキス拒まれちゃって……ホントに残念!』
司会は突然のハプニングがおもしろかったようで、ニヤニヤ笑いながら実況を続けていた。
舞台袖にてそれをジトリと見ている、テッド。
「にゃろう……好き勝手言いやがって」
「あは、あはは…」
「リサ!ラブシーンの準備はバッチリだって言ってたじゃないか!」
「―――っアンタの顔が近すぎたのよバカ!!」
「んなっ?!
だってキスシーンなんだから、」
『では次のチームの登場です!
チーム【ピーター・パン】!!』
テッドの声を遮った司会の大きな声と共に、幕が上がる。
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