SpecialShortStory
Sweet Honey. - 1
大切な、あなたの。
大切な、日。
とびっきりの想いを込めて、贈りましょう?
あなたはどんな顔をするのかな……?
今より3年程前。
彼らが、15歳の時のお話。
「――何してんだ?」
「っ!!
ブラック……いつからいたの?」
「ん? 今来たばっかだぞ?
……何だ、それ?」
学園の調理室にて。
サラの手には甘い匂いの、白い物。
慌てて隠しても、既に遅い。
甘い物に目がないブラックは、身を乗り出して覗き込む。
「ちょっ、と……ブラック……(近い近いっ!!顔がっ、近いぃっ!!)」
「い〜いから、見せろって」
必死に隠すサラ。
必死に見るブラック。
互いに退かず、ついに、悲劇は起きた。
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