SpecialShortStory
Thousand Lights - 2






 現れたのは、テッドとリサ。

 事の始まりは先程、城の酒場で―――…




「付き合ってる」
「付き合ってない」
「……付き合ってるってば」
「絶対ぇ、付き合ってねぇって」
 


 繰り返し繰り返し同じ事を言い続ける男二人に他の兵士はそそくさと隊舎へと戻り、酒場にはもう数える程しか人がいなかった。



「……いい加減にしろよ。
他の奴らに迷惑になるでしょ?何を、言い合ってるんだよさっきから」
「テテテ、テッド!!」
「ホント。酒がまずくなるわ。
だいたいブラックとサラが付き合ってるかどうかなんでどうでもいいじゃない。そんな事でよくあんなに盛り上がれたわね」
「っ?!
き、聞いてたのか……?」

「人聞き悪い事言わないで。あんたらの声がでかいから聞こえたのよ」
「っ、……」



 顔を紅く染め、俯く二人の兵士。
 彼らはテッドと同じ第二部隊の兵士であるから、体つきはがっちりとしている。
 そんな男二人が恥ずかしそうに縮こまる姿はまったくかわいくもなんともない。



「気になるんなら確かめたらいいじゃんか。あいつらはいつも第二、三部隊の隊舎の繋ぎで話してるよ。今もね」







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