ふぁいぶ!

一体何がどうなってるんだ…
昨日の団長でんぐりがえし事件から私は自分でも自覚できる程に元気がない。
いつも5人前食べる食事を今日はたったの3人前である。食欲激減。体にわるい。
いや…こうなるのも仕方ないよ。だって、あの団長の前転のフォームは芸術と呼べるものがあったよ。
……いやいや、わたしは幻覚をみたんだきっと…私も疲れてるんだ…。
私がぐったりしていると、前方からマチとシズクがやってきた。



「あ、i子」

「噂通りきもちわるいくらい元気ないね、大丈夫?」

「あ…マチ、シズク…」



誰がきもちわるいとか噂しているのかというところはかなり疑問だ。
見つけ出してぶん殴りたかったが、久々に仲間に心配してもらえているようなので、それに全力で甘えようと私は咄嗟に閃く。だからここでキレてはいけない。



「…そう、そうなんだ。元気ないんだよ私!朝飯3人前だよ!?」

「なんだ、i子普通に元気だね、よかった」

「そうなんだよー…え?あれ?いや、元気ないんだよ?よく見て?」

「じゃあ今日も皆でがーるずとーくしようね」



そっそれが目的かーー!!!私の心配というか、会場の心配をしてたんですね!!
冗談じゃない、ただでさえ混乱しているのにこれ以上団長の噂をきいてしまったら…



「あのー…今日はこの通り、私元気ないんで…」

「えっみんな楽しみにしてるんだよ?」

「まさか……今日は中止とか、馬鹿なこと言わないよね…」



わざとらしくこの世の終わりのような顔で
わなわな震える二人。え、何お前ら超仲良し…怖すぎ…



「わ…悪いけど今日は「言わないよね」

「多数決的には私たちが優先じゃない?」

「ひいっ目の前で元気がでないと必死に訴えているか弱い少女を数で押しきり、夜中に大勢で部屋に押しかけ夜明けまでさわぐ、まさに鬼畜の所業」



私がいい終えた頃には、二人はいなかった。
ちきしょう…私の権利はいずこへ……
私ってなんで女子の中で立場弱いんだ…?


130606

 
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