→人類最強生体兵器2


これのつづき
※男主。主人公がドM











昨晩一仕事終えたばかりの旅団アジトは、昨日までの怪しく重苦しい雰囲気を一変させ、平和で静か、清々しい朝を迎えていた。
窓の外では朝日を浴びて露がきらきらと葉の上で踊り、小鳥がさえずっている。既に目を覚ましていた団員たちは、各々優雅な朝を楽しんでいた。

が。
そんななかに、まるで空気の読めない竜巻がきた。


どたどたどたどたっ
バタンっ!!

「朝もはよからおはようみんな清々しい朝だねぇあれあんま人いなかったそしてフェイタンおはようさぁ朝の一言罵ってくれえええ!」


ぎゅっ!!


「!!!」


▼抱きつかれたフェイタンのエルボーがナマエの鳩尾に息を呑むほど美しく寸分のズレもなく入った!!


「ぐぶぅ!!!」

「お前一生起きなくていいよ。皆めいわくしてる」

「うーんちょっと優しい」


げしっ


「何を偉そうに。評価する立場か?違うね、私お前喜ばせるためにいてるわけじゃない」

「うんうぐ、ぶっ!」

「私丁寧に忠告してやた、明日から守るといいよ。邪魔、煩い、寝てろ。わかたか?」

「…………えへへ!」


げしっ
フェイタンはナマエを強く踏みつけると
例えるなら食事中に出てきたゴキブリを見るような目をしてスプレーをとりだした。


「虫に忠告するだけ無駄だたね」


ぷしゅーー


「えっそれキンチョール!?もしかして!キンチョールでしょ!流石にきっつい!!」

「ちっしぶとい」


ぐりぐり


「きゃああフェイタンったらドメスティックバイオレンスだね!今日も愛が痛いわぁん」

「愛?しね」

「ぎゅっぷっ」

「はんっ……ああまた靴汚れたよ、服もね。どうしてくれるか」

「俺が新しーの買ってやるって」

「やる?」

「さしあげます」

「いらないね」


おまえ趣味悪いよ。

そんな言葉に落ち込むこともなく
ナマエはフェイタンに困ったように笑いかけた。


「じゃあどうすれば…」

「クリーニング代」

「勿論それくらいなら出すよ!でもそのお金でフェイタンがクリーニングに出しにいくの?なんか可愛い!カウンターに服のせてお金おいてくフェイタン妖精みた、っ!!」


そうしてナマエは
明らかに4倍はある金を巻き上げられた。
去っていくフェイタンの後ろ姿を見送ったあと、ナマエはマチに声をかける。


「………ねぇマチ聞いた?フェイタンあの服洗濯したら着てくれるって!!」

「…は?」

「俺が抱きついたのに、捨てないでもう一回着てくれるってさ!!やった!!」

「…アンタ…幸せな脳みそだね」


いつものように呆れたように溜息を吐いたマチに、
ナマエはいっそう楽しそうに笑った。


「おう!しあわせ!ひどいこと言われるのが幸せって我ながら最強!マゾヒストに生まれてよかった!!わーーー!!!」

「ナマエ」

「え。…なっなにクロロ」

「煩いから黙ってろ」

「……うん、ごめん(きゅん)」


140927
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