やゆよの次は | ナノ

▼きょうのはんせい

「では、今回の作戦が失敗した理由を1人1つあげてください」

「はい!」

「はやかったムサシさん!」

「ニャースの作ったメカに電撃対策が施されていなかったから!!」


声高らかに失敗理由をあげたムサシ。
それは私も思ってた、と私がうんうん頷いていると
自分のせいにされたニャースがぷんすこしながら反論してきた。


「だから今回は資金がたりなかったから仕方なかったのニャ!!」

「発言するときは手を挙げてください!」

「はいニャ!」

「では改めてニャースさんどうぞ」

「資金がたりないから仕方ないニャ!!」

「それはどうにかしなさいよ!!」

「無茶は言わないで欲しいニャ!!」

「喧嘩はお辞めよ」


勝手に喧嘩を始めた二人をまあまあ、となだめる。
わたし的には外側の電撃対策をする前にピカチュウの檻をゴム製にするとか、そういうことはできなかったのかなって思うよ。
それを言ってみると、ニャースは「ぴかちゅうを捕まえるなんて予定に含まれてなかったのニャ」と文句を言った。
確かに今回はバトル大会に参加したふつうのくそがきからポケモンを巻き上げるつもりだったので、
サトシ君のピカチュウに対する対策は外側だけで充分のはずだったのだ。ニャースの意見は最もだった。


「はいはい!!」

「はい、コジロウさん」

「欲張ってジャリボーイのピカチュウも籠に入れたムサシが悪いと思う!」

「なによ、あんただって乗り気だったじゃない」

「だから喧嘩はお辞めよ。今日みんなピリピリしすぎ。電撃浴びたからってもー」

「そもそもメカ全体に電撃対策がされていれば…」

「だから資金はたりないし、ぴかちゅうなんて想定外だったのニャ!!」

「メカの資金面に関しては生活費を削りに削りまくっても足りないのが現状です。またバイトするしかないよ」


そう言って、他にはないんですか。と聞いてみると
むすっとしたニャースがぴっとこちらを指さしてきた。


「なんだよ」

「はい!」

「なんですか、ニャースさん!」

「そもそもコトハがメカのネジを蹴飛ばしてなくしたから強度が低くなったのニャ!!」

「「そうだったの!?」」

「あー……」


そんなことも、あったなぁ…
すーっと目をそらし、遠くを見つめる。そんな私に
ムサシとコジロウはぎゃーぎゃーと文句を言ってきた。


「コトハあんたさっきから他人事みたいに議長やってたけどあんたも充分わるいじゃない!」

「そうだそうだ!」

「いや、私はコジロウが一番悪いと思うよ!」

「なんでだよ!オレは何もしてないだろ!」

「なにもしてないのが一番の問題だ!何もしてないくせに私達に文句だけ言って!」

「そうよ、そんなに言うならアンタが全部仕切ればよかったでしょー!?」

「じゃあ聞くけどムサシ達はオレの言うこと素直に聞いてくれるのか!?」

「聞いてもらえるようにしなよこのヘタレのコジロウー!」

「なんだと!?大体コトハ、話をオレにそらすなよネジ蹴飛ばしたくせに!」

「そうよ結局アンタが一番悪いじゃない!」

「少なくともおみゃーがなくしたあのネジがあれば機械全体の崩壊は防げたのニャー!」

「そ、それはー…そのー」


追い詰められた…そんなときは。
こほん。ひとつ咳払いして。


「スープできたみたいだから夕飯にしよっか〜!」

「「「待ってました!」」」


胃袋をがっしりつかむとは
こういうことをいうのさ。どや。


はんせいかいぎと簡素なスープ


140402

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