3

ゆっくりと目を開くと、全身を包み込む大きな体が目の前にあった。
最初の数分は寝起きからかぼーっとしていたが、身体がべたべたしてないことを考えると後始末をさせてしまったのかと赤面する。
白濁で汚れたシーツは床に投げ捨てられ、新しいシーツはぐしゃぐしゃだ。

それでもちゃんとやってくれたんだなぁって嬉しくなってその体に抱き付く。
すると紅も起きていたのか強い力で抱きしめ返された。

「おはよ、紅」

「ん、おはよう。大丈夫か?」

「まぁ、平気」

ぐりぐりと額を鎖骨付近に擦り付けると髪が擽ったいと怒られた。
それでもそのままくっついたままでいると、顔を持ち上げられてそっとキスをされる。
なんだか幸せで笑うと紅も笑ってくれたので嬉しい。

「で、もう一回してもいいか?」

「バッカ!お前何考えてんだよ紅っ!!」

「お前のこと」

腰をそおっと背骨に沿ってなぞられると甘い痺れがジワリと広がる。
びくっとして零れ出た音を塞ぐように口を塞ぐと昨夜の様に両手首を掴まれる。
そして今更ながらに気付いたがまだお互い裸のままだった。

「いやいや、流石にもう無理なんだけどっ!」

「起きて抱き付くお前がわりぃだろ」

「紅が抱きしめてたんじゃんっ!」

「俺はお前から抱き付かれたから勃ったんだけど?」

「うっ・・・」

腰が痛いと呟けば優しくすると言われ瞼に唇がそっと触れる。
その後も顔中に口付けされて、堪え切れずに一回目を瞑ると紅の唇にキスをした。
同時に腰に紅の熱いのを押し付けられて、何か喋ろうとするけど声が出ずに、ただパクパクするだけという間抜けな状況に陥ってしまった。

身体を少し離すと顔を胸元に近づける紅。

「昨日はあんまり触ってやれなかったからな」

「いい!べつに、いーし」

右側を舐められただけなのに両方ともに痺れがきて、すぐにその赤く小さな実が白い肌の上で主張するように固くなる。
そして左側を指で遊びながら時たま引っ張りあげられて、右側も甘噛みされればたまったものじゃない。

自分の体の中心に熱がこもるのを感じながらもされるがままになるしかない。
息を吐いてなんとかその熱を外へ発散しようとしてもすぐさま新たな熱が与えられていき、その熱は収まることを知らぬように灯り続ける。

舌が引っかかるしこりが段々と大きくなっているようで首を振って抵抗を示し続けると俺のモノを掴んで優しく扱かれる。
大きな手に触れられていると思うだけで、すぐに完勃ちしてしまった。

「なぁ、俺のも・・・」

「ぅ、ん」

紅の手に導かれるままに、紅のモノに触れると怒張したそれがピクリと反応する。
眉を寄せて息を小さく吐くその姿が嬉しくて両手を使い扱く。
元々が体格に見合う立派な一物なのにそれがさらに大きくなっていくのは少し怖い。
これが中に入っているのかと思うとそれだけで体が震えた。

そうこうしているうちに紅が後ろに手を伸ばし、昨日もそこに紅のモノを受け入れていたからかまだ柔らかいそこの入り口をそっと押す。
すぐにローションを注ぐと誘い込むように指を飲み込み、その感覚がありありとわかってぎゅっと目を瞑ってなんとかやり過ごそうとする。
しかし、紅は迷いのない手つきで奥を探るとピンポイントで感じる場所に触れる。

「やぁ、そこっ!」

「お前の中が導いてくれたんだけどなぁ?」

「うそっ、ば・・・かぁ!」

もしそうだとしても、そうなってしまったのは確実に紅のせいだろう。
そんな思いを込めて睨み付けると二本目の指をいれられる。

突然の衝撃に、昨日の疲労もあって口は空いたまま閉じることも出来ず嬌声が出る。
こんな声、聴かせるのはまだいいがやっぱり自分で聴くのは無理だ。

何時の間にか更に増えていた指を引き抜くと、そこは閉じることをやめ、小さいが空いたままになっている。
自分でもその感覚がわかってしまい、力をこめようにもその前に意地悪な紅の指が再び押し入る。

「紅・・・」

腕を伸ばしてその頬に触れると、大袈裟に言うと息も絶え絶えになりながら体を起こし、唇へ己のそれを重ね合わせる。
主導権はすぐに紅に移り、そのキスに夢中になっていると中へと入りこむ紅のモノとも合わさって呼吸がつらくなってきた。

それでも続けていると中へ全て入り、一息つく間もなくその律動に揺さぶられる。
熱いソレが中を出入りし、先端が奥の感じる所へ当たる度に意味のない言葉が溢れた。
必死にしがみついて耐えているが、俺のモノを紅が扱いてくるので絶頂の予感が早々にして、奥から湧き出る快感の渦に必死に忍ぶ。

互いの名を呼び合い、絡みつく舌を離して銀の糸がプツリと切れた瞬間、ほとんど同時に俺と紅の欲望がもう耐えることは出来ぬと破裂した。

体の外へ出ていく時、声を漏らしてしまったが流石に紅も疲れたのか俺の横に寝転ぶ。
どちらからともなく再び唇を合わせると二人して笑った。

「もう昼近くじゃない?」

「そりゃ起きた時10時過ぎだったからな」

「うわぁ・・・お腹すいた」

「飯買ってくる。何がいい?」

「サンドウィッチ」

紅は立ち上がるとクローゼットから適当に服を出して身にまとうと俺の額にキスをしてから寝室から出ていった。
俺はと言うと中に出されたそれを零さぬようにゆっくりと起き上がった。

後で、どうして戻ってくるまで待ってなかったと怒られたけどキスをしたら簡単に許してくれたのでそれは割愛させて貰おうか。

骨の髄まで綺麗に食べて
(残すだなんて許すわけないだろ)




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