覆いかぶさるその巨体で、天井は少ししか見えない。
指先を絡め合って、口づけを交わし、舌を口腔へと誘う。
熱く分厚いそれは自由に動き回り、ただ口を開けておくしか出来ない俺を嘲笑うかのように蹂躙していた。
まぁ、そんなことされたら当たり前に昶君のアレも元気になっちゃいますよ。
股を擦り合わせてどうにか熱を逃そうとしていると、ようやく東雲は唇を離した。
もっと、もっとキスしてたかったなって思うんだけど、俺のをあの綺麗な指先で掴んできて、抑えきれず声が漏れる。
酸素は足りてるはずなのに、意味もなく口を開け浅く呼吸を繰り返す。
コクリ、と唾を飲み込む音が聞こえ、視線を向ければ喉仏がいやらしすぎる東雲の首や鎖骨が見えて、我慢できずにシャツのボタンを外していった。
「ん・・・あー、東雲エロすぎ」
「お前もな」
露になったその首元に腕を回し、顎や首筋にキスをしまくる。
そんな俺を見て笑う東雲・・・やばい絶対完勃ちしちゃってるよ!
一人興奮してるみたいで恥ずかしかったけど、東雲も俺の衣服を脱がせ、胸元や腹部にキスを落とした時のあの吐息の熱さで、わかっちゃった。
今も尚脇腹にキスされており、くすぐったくて笑ってしまう。
そんな穏やかな雰囲気だったのに唐突に布の上からお尻の窪み・・・穴に指を入れるように押してくるからまた変な声が出てしまう。
幾度かは受け入れたそこは、ようやっと快感を感じ始めて。
正直最初は痛いだけだったし、終わった後も違和感ばっかだったのに。
このエロい東雲がいけないんだ、なんて意味もない責任転嫁をしながら下肢から衣服、そして下着すら脱がされている現状に耐え忍ぶ。
何度やっても、恥ずかしいものは恥ずかしい。
とにかくこれに尽きるもので、脱がされたシャツを腰回りにかけ、東雲に取り払われた。
「も、ほんとに恥ずかしぃ・・・!」
「何で、俺のこれ受け止めてくんねーの?」
「・・・っ!」
尻の窪みに東雲の猛々しいアレを押し付けてくる上に、僅かに腰を揺らしてくる。
熱い・・・嬉しいけど、嬉しいけど!!
今うつ伏せになっているので、これ幸いと近くにあった枕を手に取り顔を埋める。
背後で笑う気配があったので終わったら一発殴ろうかと思います!
なんて、余裕があったのは結局これまで。
ローションぶっかけられて、穴の縁を執拗になぞる東雲。
それに少しずつ気持ちが昂ぶってきて、感じたわけではないが指を一本挿入された時、まだ浅くしか入れられてなかったのに声をあげてしまう。
アソコ全部が既に性感帯です、なんてのは冗談でも言えないのでまだ全然感じていない。
だけど、いれられちゃった、って指の形がわかってしまったことにドギマギしてるのだ。
太く長い指が根本まで入れると前立腺にすぐ当たってしまう。
そこはもう、所謂開発とやらをされてしまったのでゾクリ、と身体の奥から快感が芽生えてくるのだ。
もう、そこまで来たら容赦なく次の指を入れてくる東雲はちょっと意地悪だ。
次々に指を飲み込んでいく自分の、本来なら排泄器官は時間をかけられ、既に準備万端となってしまった。
ここに、今から、あ、だめ・・・。
「しのの、め!」
「なーに?やだって?」
「そ、じゃない・・・けどっ、」
うつ伏せだった姿勢をあお向けに戻され、大きく足を開かされる。
そして東雲を見ていると、あの、大きいアレを露にしておりました。
やっぱあのデカさは怖いし緊張する。
だから時間をかけて俺のアソコ解してくんだけどさ。
大きく息を吸い込んで、東雲のアレにちょんっと触れてみた。
いいよ、来てって合図でさ。
もうそっからは性急に腰を推し進められ、灼熱が埋め込まれていくのを感じることしか出来なくて。
気づいたら激しい抽出が始まり、気持ちいいとこをいっぱい押してくる。
あー、俺も変な声出てるけど東雲の荒い息もまた、乙なもので。
興味本位で見てしまったのが悪かったのか。
額に薄らと汗をかき頬は薄桃に染まり、あの緑が、瞳が、ああ、なんて、美しい。
抑えきれぬ欲情を今、解き放っているからだろうかわからぬが、あの目はいろっぽすぎた。
今カメラを持っていないことがとても悔しくてたまらない。
こんなにも美しいものが目の前にあるのに、何故俺は今カメラを持ってないのか。
初めて会った時からあの緑に心奪われていたけれど、またこんな風にも変わっていくのか。
己の口から聞きたくもない喘ぎ声が出ていることももう気にならない。
あの瞳を、今のこの美を一瞬たりとも見逃したくない。
「ああっ、ぁ、うぁ・・・ん、ん、」
「こっち、見んなって!」
「だぁ、・・・て、綺麗、ね、もっと・・・」
見せて。
って言おうと思っていたのに、東雲の巧みな腰使いによって更なる刺激を与えられる。
身体の自由も呼吸も、言葉すらも奪われて、最後に残ったのはこの目、のみ。
必死にしがみつくことしか出来ず、結局視覚すらも奪われた。
俺をかき抱く腕にときめきを感じながら、次の機会もあるんだしと、東雲に全てを任せた。