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その、俺と同じ中学出身で更に1,2年の時に同じクラスだったという白木当麻(しらきとうま)くんとやらに1-Cへ連れてってもらう。
あの人ごみだから、もう案内板みたいなのは全く見えなかった。
コイツの兄もこの高校みたいで学校見学の時やらにいろんな場所に連れてって貰ったみたいでいろいろ知ってる。

俺、学校見学行ったけど何も覚えてない…まぁいいや。


クラスは階段に近く購買にも近かったので中々に便利な場所だ。
よし、早速席を確認して寝よう。
ってかあ行だから絶対に廊下側なのは知ってるけどね。

そして見てみたら案の定廊下側で前から2番目だった。
俺の前に秋元とやらがいたので出席番号は2番だ。


入学式は当たり前に寝た。
クラスに戻って改めて担任から挨拶があったけど、すごい無気力な先生で、自由奔放という言葉が物凄く似合う。

なんで挨拶するためだけに立たなきゃいけないんだよとかいって椅子に腰かけて足組んだままで挨拶。
学級委員は明日決めるのに、今日決めさせてプリントの配布やらを全部任せていた。
最終的には甘いものーと叫んで棒付きキャンディーを舐めながら話していた。

甘党らしいので今度おすすめの甘味処を教えてもらおう。
俺もどちらかといえば甘党なのだ。


他クラスはチャイムが鳴ってもまだ話し合いやら先生の話が続いているというのに俺らのクラスは驚きの速さでチャイムと同時に挨拶して終わった。

早く帰りたいという俺の願いは見事に神様に届いたらしい。
嬉しい限りだ。


神様って、本当にいるのかねぇ。
俺、無神論者だからどうでもいいけれど。
矛盾しているのはスルーしておくれ。

廊下へ出る前に白木に手を振って、出ていくと部活動の勧誘なのか知らんけど沢山の先輩方がいらっしゃられる。
お願い、ちょっとどい下さーい。



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