成長

「はご」
「暴力」
「無視」

肉体的、精神的に傷つけて笑ってる。




「そげん事があったとは知らんかったばい・・・」
「あいつは、今日も、今迄も、誰にも言わんで耐えてきてるんや」

原因はテニス部レギュラーの人気。
マネージャーだというだけで嫉妬の目で見られ、妬まれイラつかれ、そういう感情の矛先が総て、マネージャー本人に向けられているものとは思わなかった。
実際、こんなに人数のいる大きな学校でイジメが無いわけが無い。陰口はどこでもあるがイジメはあるところと無い所、極端に分かれる。それは、人数にも比例して、多いといじめが増え、少なければ少ないほどいじめも少ない。

思っていたよりこの学校には残念なヤツが多いらしい。


ここからユウジの愚痴と後悔を聞いた。

見て見ぬフリをしようとしたこと、勘違いをしていたこと、何も出来ない自分が悔しくて、辛かったこと、全部。


「ユウジ・・・」
「千歳・・・俺、小春以外に守りたいって思ったん初めてやねん。」
「ん、そうとね。」
「俺、どうなってしもうたんやろか、」
「好きなんじゃなかと?」
「は、」
「マネのこと、好きなんじゃなかと?」
「俺が好きなんは小春だけや…!!」
「・・・そうばいね」



ユウジは、いつになったら成長出来るとや・・・?
半分まで自分の気持ちに気付いておきながら、知らないフリをして小春にしがみつく。
縋りついて、離れたくなくて、怖くて。
小春もきっと、そろそろ動くんやろうな、と容易に想像できた。
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