助けたワケやないで?




中庭で毒之がまた虐められてるのを見かけた。

物凄い量の暴力やら暴言やらが飛び交う。

足と足の間からチラッと見えた毒之は傷だらけで赤い色がちらちら見えたし、それに毒之はぐったりしている。
これはあかんやろ・・・

「おーい、なんか鈍い音が聞こえへんかったか?」
「ほんまや、なんかあるんかな?」
「中庭の方やないですか?」



「ちょおヤバイって、先生達の声聞こえたで?!」
『げほっ、げほっ・・・う゛ぅ・・・』
「とりあえず逃げよか?」
「はよ行こ!!」


バタバタとそこから去った女子の後に残ったのは弱々しく立ち上がった毒之。
もちろん先生なんか来ない。
俺がモノマネして先生が来とるように見せかけただけやし。

あの女どもが逃げたのを確認して毒之が居た場所をそっと見るともうそこに毒之は居らんかった。
さっきまで毒之がうずくまっとった場所に立ってみればそこには血痕が点々と。
今日の部活どうする気なんやろな、毒之。




謙「あれ、ユウジは?」
小「どっか行ったんとちゃいまっか?」
蔵「なんや、ユウジもようやっと小春離れかいな」
健「小春離れて・・・乳離れみたいにいうなや」

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