「最近野良犬とか野良猫多ない?よぉ見かけんねんけど…」

『あー、結構見るかも』

「うちの弟の学校でな、野良犬に噛まれてしもた子が居ったみたいで保護者に注意を促すプリント配られたんよー」

『へー…そら大変やなぁ……』

「あ、あと買い物何?」

『後は無いかも。付き合うてくれておおきに、気ぃつけて帰りや?』

「おん!こっちこそええ暇つぶしになったわ、おおきに!ほなまたなー?」



林檎姫と別れてから電車に乗り、いつも下りる駅に着いた。


野良犬野良猫ねぇ……
うちの猫ちゃんも一応病院に連れて行こか…ココアも一緒に…
丁度明日土曜日やしな。

鼻歌まじりに石段を登り、何気なく下を見ると真っ黒でキレーな毛並みのエメラルドグリーンの目をした猫が石段に前足を掛けとった。

『これまた別嬪さんな猫ちゃんやなぁ、家にも別嬪さんな猫ちゃん居るけど君も別嬪さんやな』


゛なーお゛


『またな、猫ちゃん』

私はまた家までの道程に視線を移し、石段から引き上げた自転車に跨った。




さて、今日の夕飯は何にしよかなぁ…








100508*紅羽
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