君の笑顔がみたいんだ


悲しいときには一緒にないてあげるから…
だから、



「林檎姫先輩!」


『?』



先輩はいつも明るくて…



『おう!チョタ、今日も本借りてくの?』


「はい!」



素直で、



『偉いな!将来いい社会人になれそうだ』


「意味不明です、先輩(汗)」



決して人前で弱音を吐いたりしない強いヒト。
でも、僕は知っています。
貴方が弱いことを…



『うん、そっか…わかった。じゃ、』



この前、裏庭で誰かと電話している先輩を見かけた。
僕は教室からだったから内容は聞こえない…だけど、



『…ッ』


「!?」



コレだけははっきり見えたんだ…






林檎姫先輩の泣き顔







「せんぱ…」



あまりにも泣き顔が綺麗で…今すぐにでも抱きしめたいと思った。
けれど、僕との距離は遠くて…
でも、今なら言える気がする。



「林檎姫先輩、」


『ん?』



記入カードに字を書いてる先輩は声だけを返してくれた。
僕は、そのまま話を続けた。



「この前、裏庭で電話してました…よね?」


『!!??』



ガタッと大きな音を立てながら勢いよく先輩が立ち上がる。



『…見てたの?』


「…ハイ、すみません」



先輩はとても悲しそうな顔でこちらを見つめる。
次の瞬間、悲しそうに…微笑む先輩の姿を僕は目にした。



『あちゃー、変なところ見られちったね〜
っていうか、チョタ!
盗み見なんてタチ悪いぞッ!!』


「え、あ…スミマセン」


『ホント…』



声のトーンが落ちた先輩…不覚にも綺麗だと思った俺は最低だ。



『どうしようもない情けない先輩だね?』


「っ!!先輩…大丈夫です。」



そっと、今にも崩れそうな先輩を優しく包むように抱きしめる。



『ちょ、チョタ!!』


「泣きたいときは強がらないでください…側に居ますから。」


『…ふっ、大人ぶんないでよぉ、ばかぁ…あぁぁあぁ』



子供のように泣きじゃくる林檎姫はとっても可愛くて愛おしい俺の…



『チョータ!!帰ろーよ!』


「林檎姫、機嫌いいですね?」





君の笑顔がみたいんだ

(綺麗な先輩の笑顔が)

(大好きです!)

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