END














──数日後、再びニューヨーク。

「ルパ〜〜ン!!!貴様、ロンドンだったりニューヨークだったりあちこち移動すんのもいい加減にせんかぁ〜!!!」

パトカーその数30台。銭形警部は今宵もルパンを追跡している。

「そ〜んなこと言ったって仕方ないでしょぉ〜!!お宝ちゃんが俺様を呼んでんのよ〜!!」

バイクで颯爽と逃げるルパンの腕には不二子のリクエスト“エンジェル・ルージュ”とその他高額な宝石達の詰まった袋が抱えられている。

「五ェ門ちゃ〜ん!!頼んだよ〜!」

ルパンが叫ぶと同時に五ェ門が夜空を舞うように現れ、何かを斬った。

「おわああああ!!!」

五ェ門が斬った何かがパトカーの道を塞ぐ。それは人のいない廃ビルで。

「くっ、くそお!!!」

悔しがる銭形の後ろで警官がルパン達を狙って拳銃を構えるが…
















ダアァァァン!!!






警官の拳銃は次元の放った弾で弾かれてしまう。隣にはイヴもいる。

「さすがね、寸分の狂いも無し」
「ハッ、当たり前だろ」

ニッ、と笑う次元はいつもより楽しそうだ。

「なにぃっ!?次元にイヴ!?」

先に逃げたルパンと五ェ門に気をとられていた銭形は二人を振り返る。

「イヴ!援護しな!!」
「OK!」

それからはまさにプロの領域というやつだ。次元もイヴも早撃ちが尋常じゃない。警官達の銃はあっという間に使い物にならなくなり、パトカーは大破。そう、二人の仕事は『時間稼ぎ』。やがて、警官達が全員気絶すると次元はため息をついた。

「ふぅ…全く、数だけは多いな」
「ほんとよ…全く」

呆れたようなイヴ。次元はそんなイヴを見て、そっと頬に触れた。

「?次元?」
「…後悔してないか?俺と来たことを…」
「………聞いて?









私の愛した人は後悔なんてさせてくれないような…世界一のガンマンよ…





そう言って次元の帽子を取るイヴ。次元はニヤリと笑ってみせた。










「違いねえ」












二人のキスは夜明けと共に。

















パシャ









「「ん?」」

謎の機械音。イヴは嫌な予感がして横を向けば…






「ご覧ください!!!世界的指名手配犯、次元大介が女性とキスしているところを我々CSEテレビは目撃しました!!!」

キャスターと思われる男性とカメラマンやらスタッフ。それだけではない、多くのマスコミがそこにいたのである。

「な、何よこれ!?」
「よし!狙い通りだ」
「何が狙い通りよ!!!ああ最悪っ!!!」
「逃げるぞ、イヴ!!!」
「きゃあっ!?ちょっ、もう〜〜〜〜!!!」

さっさとイヴを抱えて次元は走り出した。








翌朝の新聞には次元とイヴのキスシーンの写真が載り、どこでも騒然となる。



『ルパン三世の相棒、次元大介
謎の美女と交際発覚!?』
『美女の正体は国際的殺し屋
イヴ・メイフィールド!』
『彼女もまたルパン一味であるとICPOが認定』
























「まっ、次元の目的はイヴを俺達の仲間──ルパン一家だって世間に認めさせることだったんだろーよ」



END





■あとがき
長かったアルー…今、深夜2時よ。ほんと頑張ったアルー(泣)
とりあえずは終了。長すぎて2ページ行きました。
イヴの切ない気持ちを表せていたら光栄です。今後も二人のラブラブは続きまっせ。
ちなみに最後の台詞はルパンのもの。
次回作も近日中up!


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