相関図

色子とまわりの男性達の関係について。※若干ネタバレ有り

奥村燐→サタンの落胤としての苦しい運命を背負った燐が出会った謎めいた転校生、それが色子だった。最初はごく普通の明るい少女だと思っていた燐だが、ある日彼女は本性を表す。男と交わり、精気を食らう悪魔、サキュバス。だが不思議と燐は彼女に敵意は見せなかった。それは、彼女が自分の亡き養父、藤本獅郎と愛し合っていたこと、そして自分を獅郎の代わりに守ろうとしていることを知ったから。やがてその想いは人生で初めての、恋という感情に変わった。

藤本獅郎→下級のくせに男を漁って生きている悪魔をわざわざ殺すほど藤本獅郎は低俗ではなかった。初めて彼女と会った時、気まぐれで生かしたが、サキュバスは獅郎を食べたいと言ってきた。彼は悪戯半分でサキュバスと交わったが、それ以降彼女とは妙な繋がりができた。悪魔なのに、とても喜怒哀楽がはっきりしている。まるで人間のようにころころと表情が変わった。おまけに、自分好みの巨乳の美少女の姿をして、獅郎に笑いかけてくる。いつしか互いの間には祓魔師と悪魔の域を超えるまでの純粋な愛が生まれた。獅郎は、祓魔師としての人生も何もかも捨ててサキュバスを愛す覚悟があった。しかし、二人が想いを告げ合うのは、皮肉にも獅郎がサキュバスの恩人であったサタンに殺害された後だった。

メフィスト・フェレス→メフィストは虚無界にてある噂を聞いた。それは、最近生まれたばかりの下級悪魔がどんな男をも骨抜きにする甘美なる肉体と、あらゆる理想の女に姿を変える能力を持っているというもの。そしてその悪魔が下級悪魔の玩具にされているということも。面白いものに興味があった彼は早速彼女に会いに行った。そこで出会ったのがサキュバス。一目見ただけで気に入ったが、その瞳には悲しみが見えていた。メフィストは彼女を救うため、虚無界で最も力のある悪魔…自らの父サタンに彼女を紹介した。そのおかげで、サキュバスは低俗な性玩具から解放される。それ以来、メフィストは彼女とは「悪友」という関係を築いてきた。そして心の内ではずっとサキュバスを愛し、彼女を求め続けていた…それを必死に隠して。それらは全て、サキュバスをいずれ…数百年先でもいい、いずれ手に入れるための準備期間。だがある時、サキュバスは親友の藤本獅郎と愛し合っていることにいち早く気付く。そして二人を引き離すために…サタンに二人の関係を教える。後に、獅郎の死後、自分以外の者に彼女が靡かないことを確認するため…メフィストはサキュバスを祓魔塾に潜入させ、燐と近づけることを決めた。…どうか、彼女が奥村燐を愛さないように、と願って。

サタン→虚無界の神として、サタンは多くの女達と関係を持ってきた。全ての女悪魔達が虚無界の神に気に入られようと自ら身を差し出してくる中、彼は飽き飽きしていた。そんなある時、狡猾な息子メフィストが連れて来たのは素晴らしい体を持った女悪魔だった。下級でありながら最高の体を持つサキュバスにサタンはすっかりはまってしまう。だが、彼女は一人の男に固執できない肉体の持ち主でもあった。それでも、必ず自分のもとに帰ってくることを条件にサキュバスを自由にさせていたサタン。それは確信があったからだ。自分の命令に逆らえば生きていく場所などない。…サキュバスを、見えない鎖で縛り付けて、自分のものだけに留めておく…そして人間等と愛し合う等、許されはしないのだ。


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