一階に降りた緑はまだ見ていない場所を確認する事にした。それと、ここの内装図も把握しておくべきだろう。
緑は一番最初にここへ来た時に訪れたロビーに向かうことにした。ロビーには確か、内装図が壁に貼ってあったはずだ。
一階の階段を降りて右手にはトイレがあり、左手には廊下へと繋がる扉がある。緑はどちらにも目を向けず、正面のロビーへと繋がる扉を開けた。

そこはなんとも煌びやかな空間が広がっていた。
ロビーは広く、辺り一面金色に輝いている。床は磨き抜かれた大理石で、そこには天井に吊るされたシャンデリアが映し出されていた。
緑は自分の格好が場違いだと改めて感じた。今の服装というとドクロの刺繍が入った黒いタンクトップに灰色の短パン、黒いサンダルというラフな格好をしていた。
招待されたと聞いただけで正装をしろとは言われなかったので普段の格好で出てきたのだ。そもそも正装など持っていないのだが、院を出る際に院長からどこへ行くかぐらい聞いておくべきだった。
そんな事を思っていると、内装図が目にとまった。

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