実際、招待状を受け取ったのは院長だったので七城たちはその内容を知らない。
きっと孤児院にお世話になった誰かの結婚式なのだろう。
教会内を見て回った限りでは、ここにいる観客は招待された孤児院の子供たちと引率の先生、院長のみだった。
緑はその事が気にかかった。
孤児院にお世話になったとはいえ、それ以外の観客がいない。それ以前に花嫁や、神父の姿をここに来てから一度も見かけていないのだ。
まだ行っていない場所にいるのだろうか。
「俺、他のとこ見てくる」
そう翡翠に告げ、緑は一人下の階へと降りて行った。


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