届かない真実。
□■□■
何度も、何度も、俺は問いかける。
「土方、……俺が……お前が記憶なくす前恋人だったって言ったら……信じてくれるか?」
お前は、何度も、何度も、同じ答えを吐く。
「何度も言わせんな!信じねーよ。俺は確かに記憶がねぇ…。だが、1つ覚えてることがある」
また ダメだ。
「俺には 大切なやつがいるんだよ!あいつ以外……考えられねぇ……」
悲しそうに言うな。
「そいつの名前は?」
思い出せよ。
「坂田銀時。」
そこじゃない。
「だから、俺がーー」
「知らねえよ。あいつは………銀時は…」
なんで、忘れてんだよ。
「……死んだんだ」
また、言われちまった。
俺は、生きてるのに。
届かない真実。
【次#】
←