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それから俺は 2人から、ここが学や剣術を学ぶ所だと聞かされた。

どこに何があるか 案内されたり、川へ行って水を浴びたりした。


もう星が見える。



こいつらは なんでこれほど、俺に優しく接してくれるのだろうか。


あぁ…… でも 桂も高杉も、松陽先生が好きだから、俺に優しくしてくれたのかもしれない。

好きな人の頼みを、ただやっただけなのかもしれない。



「帰るか…」



そう言って 黙って付いていく行くと、松陽先生って人がいる家に着いた。


「「先生!!ただいま!!」」


「おかえり」


ほら、銀時も!!と桂に言われた。


「ただ、いま?」


「ははっ、おかえり。」


? なんか…嬉しい。


「じゃっ、俺たち帰ります。」


そう言って 「さようなら」と松陽先生に挨拶をする2人。


そっか… こいつらには 帰る場所があるんだ………。


「またな。銀時」


また?会えるの?







世界が 明るくなった気がした。








2人の背中を見つめる俺の頭を 松陽先生が撫でながら「お腹がすいただろ?」と言って、ご飯を作ってくれた。



とてもおいしかった。




「どうだった?」


優しい笑顔。


「変わったやつらだった………。俺見ても… 怖がらないし……髪…きれいとか言ってきて……。生まれた日がわからないって言ったら… 決めてくれた」


「それは良かったね。いつ?」


「10月10日…」


「10月?もうすぐじゃないか」



松陽先生は また笑った。


まただ。なんで3人とも、誕生日にこだわるんだろうか。



喜びと


不安。



どうすればいいかわからない。



俺は今日のことを沢山話した。



ご飯を食べる時も、食べ終わって、お風呂に入る時も、寝るまでずっと……。






今ある この優しい温もりは もしかしたら夢で、明日には 消えてるかもしれない。



だったら、せめて今だけは、今ある温もりに思いっきり触れたいから。






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