銀色の一日




「高杉、辰馬、ヅラ、土方、おはよー」
今日も元気に銀時は登校。
その銀時にまとわりつく、5人の姿があった。
「銀時!今日こそ、“うん”と言って貰おう!!」
「いいや、俺だよな?銀時」
「いや、俺だ。なぁ?銀時ィ」
「わしぜよ!」
「いやいや、俺ですぜぃ」
「なに?告白の事?」
銀時は、自分の机につき、いがみあう5人を見上げ、ニコリと笑った。
しかし、その顔には怒りマークがついている。
「皆大好きだよ!!」
銀時がそう言った途端、2人を覗いて3人は戦闘不能になった。
高杉と、沖田は、冷静に、銀時の怒りマークを見つけて、顔を青くしている。
「なーんて………言うかっボケェっー!!」
瞬間に、銀時がキレた。
机を持ち上げ、毎朝繰り返される、告白エピソードごと、3人を地獄へと叩き送ってやる。
それは、担任が来るまで続いた。



「毎朝、毎朝、よく続くね…」
SHRが終わり、10分ほどの休憩時間に、囁かれるのは、銀時たちのこと。
1ヶ月以上、これが続いているため、すでに噂になりつつあったのだ。
銀時は、すでにまとわりついている、3人と、側にいるだけの2人に怒りをまた覚えつつある。
今は、夏。
冬ならまだしも、夏は暑いったらありゃしない。
銀時は、下敷きを取り出すと扇ぎ始めた。
風で銀髪が揺れて、銀時の甘い体臭が運ばれてくる。
暑さに閉じた瞳は、長い銀色の睫毛を強調し、僅ながら、顔全体に憂いが浮かんでいるように見えた。
「なんか、今の旦那は、そそりますね」
沖田はそれを指摘する。
「へぇ?今のが?」
銀時は、少し驚いたように瞳を開けた。
「今の顔は、どんな女よりも綺麗だった」
土方が、決まり文句の用に言う。それを分かっているのに、かすかだが、嬉しいのは何故だろう?
「おんしは、肌が白いからの〜」
辰馬の微妙にセクハラな言葉も嬉しく感じる。




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