V




「……まぁバレンタインも…お前が居るからちょうどいいしな…」

「へ…?、ッ…ってか、も、おっきくし、ないでくださいっ…。どきます…んでっ……」


って言っても力なんて入らない。ご主人様の肩を借りて立ち上がろうとすると、腰を掴まれて阻止された。


「やっ、おくッ……はい、る」

「まぁ待てよ。もうちょっと遊ぼうぜ?」


ご主人様は一番近くにあったチョコレートを手にとって、綺麗なラッピングを無造作に破いていく。


「これ、なんだかわかるか?」


目の前に突きつけた物は、見たことがある。


「ポッ、…キー……?」


市販の、150円で買えそうなホワイトチョコのポッキー。安物だから不機嫌だったのだろうか。

そんなことはもういい。
もうぐちゃぐちゃになるくらいの快楽が欲しい。動いて欲しい。


「あ、の………うご…いっ」

「動いて欲しいか?」

「ん、」

「まだ。お前をもっとぐっちゃぐちゃにしてから」

「ぐっちゃぐちゃ?」

「もっとよくなりてぇだろ?」


そう言って投げ捨てられたネクタイを手に取り、片手で器用に俺のペニスの根元にくくりつけ、もう片方の手に持ったポッキーを袋から出した。


「ごしゅ…じんさまッ!!これッ」

「十四郎だ」

「とうしろ…」


はじめて名前を呼ぶように言われてなんか嬉しいがこれじゃぁイけない。

ヤバいと思って逃げようとしても逃げられなかった。


「なぁ、お前はこれをポッキーって言ったが……どこぞの御令嬢様が 庶民が買うような安物をプレゼントすると思うか?」

「……思、いません…」

「こいつには お前の大好きな媚薬が入ってんだよ」

「び…?」

「あぁ、恐ろしくて食えやしねーだろ?」


なんだ。そうだったのか。


「でもせっかくだし 使わないと悪いしな…」

「つか、う?、ちょっ!なにッ」


ペニスの先に何か当てられた。

さっきのポッキーだ。
ご主人様はそれをゆっくりと入れていく。

前にいじられた所。はじめは痛かったのに 最近ではおかしくなりそうなくらい快楽が襲う。
意識がとびそうになる。


「とうしろうッ!! これだけはっ、やっ…」


俺の様子に喜んでいるかのように ズクンと中のモノが大きくなる。

最奥を刺激してきて イキたいけど根元を締め付けられてて無理。中がうずく。動いて欲しい。中に刺激が欲しくて仕方ない。

中を思いっきり締め付けて、ご主人様が息を詰まらせてる隙に ペニスに結ばれたネクタイを解こうとすると、手首を掴まれた。


「抵抗しても無駄ってわかってんだろ?」


真っ直ぐな瞳にすごく荒い呼吸。
ご主人様もキツいんだ。


なんでも任せたくなる。


嫌じゃなくなる。


いつの間にか流れた涙を流し続けながら コクリと頷いた。


「でも……ネクタイ…とって?」

「ダメだ。それじゃ意味ない」


そして、ご主人様が鬼畜な笑みを浮かべた。俺の大好きな表情だ。

「嫌か?」

「いや…じゃない……」


その表情に、のまれる。






次#


「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -