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「ごめん…」
「えっ…」

何故か銀時は謝っていた。

「握手、したいけど。俺の手は汚れてるから」
「汚れ?汚れてるようには見えないぞ」
「いや、汚れてるんだ。見えないけど、汚れてる。今まで殺してきた人の血で汚れてるんだ。俺の両手、いや、体は血まみれ……」

だから、汚れがない君達には触れられない。

しばらく沈黙が続いたが、痺れを切らした晋助が沈黙を破った。

「……はぁ。んだよ、そんな事か」
「え……」

がしっと銀時の右手を握る。

「あ、駄目だって!!」
「俺はお前に今会ったばかりだからお前の事はよく分からないけどよ」

ぶんぶんと腕を振って晋助の手を離そうとしたが、晋助はお構いなしに話し続けた。

「友達なら、汚れてたってその手を握るし、一人で汚れが落ちないなら一緒に洗ってやる」
「高杉の言う通りだな。汚れてたって関係ない」

銀時の左手を握りながら小太郎が呟く。


――なんで、この二人はこんなに優しいのかな、

「……が、とう」
「?」
「あり、がとう…」

それは、銀時が初めて見せた笑顔だった。
ぎこちなかったけれど、普通の人と変わらない、優しい笑み―――


初めての友達は掛け替えのない仲間になった……





終わり

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朧月夜様より頂きました!
幼少時代のお話でした まだまともに人と触れ合ったことのない銀さんの怖がる気持ちや、高杉や桂、松陽先生のあたたかさに感動いたします(;へ;)

素敵な小説ありがとうございました!m(__)m





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