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門の前にいるというのに、寺子屋からは子供達の元気な声が聞こえている。
松陽は躊躇いなくその門をくぐるが、

「どうしたんですか?」
「………」

銀時はその場に立ち尽くしたままだった。
松陽から受け取った刀を抱きしめながら悩んでいるような顔をしている。
そんな銀時に、松陽は優しく声をかけた。

「大丈夫ですよ。ここには私と子供達しかいませんし、皆優しくていい子達ですから」
「……そうじゃなくて」
「ん?」

少し間を開けて銀時は言った。

「俺、鬼だから…」
「鬼の俺なんかが、こんな所には「銀時」……」
「貴方は鬼ではありません。私達と同じ人間です」
「……でも、わっ」

尚も戸惑う銀時の手を松陽はぐいっとひっぱった。
あ…と思った時、銀時はもう門をくぐっていた。

「……あ、俺…」
「これで貴方も、私達の仲間です」
「な、かま?」
「はい」

にっこりと笑った松陽。
笑顔を向けられる事に慣れてない銀時は照れてしまい、俯いてしまったが松陽はうれしそうだった。

その時





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