V
「はっ…ん………」
銀時は俺の上から降りて、膝を抱えて座り、息を荒くして座った。
こいつ…… まさか熱が自然に引くのを待ってるのか?
「バカ!!意地張るのもいい加減にしろ!!」
それなりに強い媚薬を含んだチョコだったはずだ。少し飲んでしまった俺も今徐々にヤバくなってきている。
その熱を体を痙攣させて耐える銀時に、
イライラする。
「そんなに俺が嫌いかよ」
「はぁっ……はぁっ……ん…ぁ、はっ…」
「答えろよ」
膝に顔を埋める銀時の髪をつかみ、無理やり自分に向かせると 今までに見たことのないくらいの色気を放つ顔をしていた。
涙を溜めて潤ませた目。
桜色の頬。
理性が切れそうになる。
こいつの理性も多分切れかけだろう。
果実のように綺麗な赤に染まった唇がゆっくりと動く。
残酷に。
「たか、す…ぎっ…、…ん、も…このまま…いれて…」
銀時は左手を俺の首に絡め、右手で自分の穴を誘うようにほぐす。
ーーーー高杉。
俺は、そいつじゃない。
昔 そんな関係が成り立っていたなんて聞いてない。
でも、だいたいは予測していた。
「おねが……いつも、みた…に」
いつもみたいに、か。
予測が当たってこんなに悲しくなったのは初めてだよ。
「銀、俺は高杉じゃねぇよ」
「ふぇ?」
「俺を見ろ。俺は誰だ?」
「んーー」
顔を近づけ、自らの後ろをほぐしていた銀時の手を自分に絡ませて、自身をあてがうと 銀時が欲しそうに短く喘ぐ。
「ほら、こいつが欲しいなら…」
「んーー」
「ちっ、思い出せねーか!」
「だれ、でもいいからっ……はやくっ」
「よくねぇよ……。前にも言っただろ。土方だ」
「ひじ、かた……」
「そうだよ」
「ひじかたっ……いれて…」
一気に自身を中に突き入れた。
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