削られた記憶。
銀時が事故にあったという噂を聞いたのは、3日前だった。
バイク同士の事故。
銀時は頭を強く打ち、意識不明の重態だったらしい。
俺がそれを聞いた時には、すでに銀時が意識を取り戻していた。
もうちょっと早く知らせとけよ…
そう思いながら病院へ駆けつけると、
そこには
大泣きするチャイナと それを宥める眼鏡の姿があった。
どういうことだ? 俺は意識を取り戻したって聞いたんだが……、
「どうした?」
「………土方さん………」
「なんで泣いてんだ? 万事屋の野郎はもう意識取り戻したんだろ?」
「あぁ…… 意識は取り戻したんですけど………っーー、土方さんも…… 今の銀さんには 関わらない方がいい…」
「?、なぜだ?」
「記憶が…」
眼鏡がそう言うと、隣のチャイナが さっきより激しく泣く。
記憶?
「記憶って…… また飛んだってか? なら逆に人に会わせて思い出させるのがいいんじゃねーのか?」
「いや…」
「さっきからなんだよ… 万事屋に会って確かめた方がはやいな」
「土方さん!!!」
眼鏡が叫んでいたが、俺はそれを無視して 銀時の病室へ向かった。
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