発情期には





目の前に立つ男は虎のくせに肉を食いたくないという。

名前は銀時。

一人で淋しそうにしてたから少し声をかけると、よっぽど嬉しかったのか 毎日のように遊びに来ていた。


その銀時を、今、押し倒している。


「ひじ…かた?」


銀時が悪いんだ。
よりによって俺が発情期で苦しんでる時に来たりするから。

こっちの経験があるわけじゃないが恋人なんだという考えが、罪悪感をなくす。
身体の熱が全部一カ所に集まるような感覚に、頭の中には快楽を得ることしか考えられない。


「銀時」


肩に顔を埋めて囁くと銀時の身体がピクリと反応した。


「ちょ、何っ?」

「発情期だよ。今来たお前が悪い。おとなしくしろ」

「は?……んなもん、メスと…」


断られても無理。どうしようもなくて 欲望のまま食らい付くように銀時の唇にキスをした。
小さく開いた口の中に素早く舌を入れて口内を荒らす。
牛の俺と違って銀時の舌は短くて小さい。それさえも堪らなくなる。苦しそうに「ん、ん」と言いながら背中を叩いて来るけど放してやらない。

ちゅくちゅくと音をたてながら舌を絡めて吸い上げるのを繰り返せば くたりと力を抜いた。
愛おしくて もっと喉の奥まで舌を伸ばして口を放すと激しく咳込んだ。


銀時を見て思わず口元が緩む。

「ぐっちゃぐちゃ…」

「う、…るさっ、…」


大きく呼吸する銀時は、顔を耳まで真っ赤にさせて、飲みきれなかったお互いの唾液とか涙とかでぐちゃぐちゃ。


「下も…」


右手で下着から頭を出した銀時のペニスをゆっくりなぞると くちゅっとやらしい音がした。


「今ので一回イったか?」


ふるふると震え、目に涙を溜めて素直に首を縦に振る銀時。


やばい。可愛すぎる。


理性を崩すには充分すぎる可愛さだ。


もっともっとと身体が疼く。


「やめて欲しいか?」

「う…ん」

「やめて欲しいなら口でイかせてみろよ。しりこっち向けて」

「なっ!やだ…」

「デケーのぶち込まれるよりマシだろーがよ。こっちは発情期なんだ…。わかるだろ…?」


できるだけ優しく言ってやれば、銀時はゆっくり頷いた。










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