拾いもの。2 *

2011/03/08 15:55




本気で殺してやろうか。

床を拭くことになり、しかも気絶したそのゲロ男は自分が吐いたゲロの上に頭から倒れやがった。
布団を貸してやるにもゲロ臭くなるのが嫌で、呼吸に困らないように努力しながら髪を洗ってやった。

上半身の服はもうだめで仕方なく貸してやる。下の世話をするはめにならなくてよかったと溜息を吐いた。


吐き出したからか、先程より顔色がいい。


「なんで野郎の服脱がさなきゃいけねんだ…」


洋服のボタンを一つ一つ外して脱がしていけば、気持ち良さそうに息を吐いたのがわかった。

すべてのものを剥ぎ取り、傷だらけの肌が見えてくる。


なんでこいつは、真選組なんかやってんのかな。

あぁ、近藤がどうのって言ってたか。

まぁ、どうでもいいけど。


「…?あれ?」


腹が、異様にへっこんでる。
喰ったもん吐き出したからか。

人間が腹が減ってここまでへこんでるのを初めてみた。


ちょっとおかしくて、粥でも作ってやることにした。





つづく



*コメント(1)*

前へ | 次へ




人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -