「臨也さん!」
「やぁ帝人くん、どうしたんだい?」
仕事の帰り道
俺の前に帝人が現れる
「あの、その…」
「帝人くんから逢いにくるの初めてじゃない?」
「そ、そうですか?」
挙動不審
(怪しい)
俺はかまをかけた
「あ、そういえば今日さ波江さんからケーキ貰ったんだけどこれってどうゆう意味だと思う?」
「わかりませんね…」
目が泳いでいる
(やっぱり)
確信した
「帝人くん」
「は、はい!」
声が裏返っている
「何か隠し事してるでしょ」
「う…、なんの事ですか?」
白を切る帝人くん
「嘘ついたってばればれだよ」
「〜っ、これ…どうぞ」
観念した帝人くんは俺に箱を差し出す
「これは?」
「お誕生日おめでとうございます…。内緒にしてたのに…」
少し残念そうに俯く帝人くん
「ありがとう」
俺は帝人くんを優しく抱き寄せた
END