「正臣さ、こっちに来て良かったの?」
俺の為に用意したというケーキを口いっぱいにほおばりながら帝人は言った
「ん。いーの、いーの。どうせあの人はあの人で忙しいだろうし。まず俺の誕生日を覚えてるかどうか」
あの人と云うのは臨也さんの事だ
今日は6月19日
ロマンスの日であって父の日でもある
そして俺の誕生日でもある
本音を言うと臨也さんと過ごしたかったわけだがどうしても抜けられない仕事があるらしい
だから帝人からの誕生会を開くから来てくれとゆう誘いは嬉しかった
誕生日を1人で過ごさなくてはいけないのはとても寂しい
「ケーキ食べ終わったら人生ゲームしよっか」「いいねー!じゃ早く食べ終わろうぜ」
***
「そろそろ帰ろうか」
そう言い帰る準備をする
夜通し帝人と人生ゲームで遊び、昼は一緒に映画を見て、夜まで遊び倒した
「また来なよ、いつでも待ってるから」
「おぅ、ありがとな。お邪魔しましたー」
帝人家を後に家に帰る
臨也さんと住んでる家に
「ただいま」
しんっと静まり返った部屋
真っ暗な中を歩く
スイッチをつけて部屋を明るくしても人の気配はない
(臨也さん、まだ仕事か)
時計を見るともう11時過ぎ
携帯を開いても何もなかった「はぁ…」
椅子に座りため息をする
今日中に一言でも欲しい
臨也さんからのおめでとうが
カチカチと時計の音が響く
その音を聴いてると瞼が重くなり、ゆっくりと意識は霧散していった
「ん…。今何時だ」
時計を見ると2時を過ぎていた
俺の誕生日は過ぎてしまった
(仕方ない、臨也さんだって忙しいんだ)
目頭が熱くなってくるのを必死に我慢して自分の部屋に行こうとしたとき、携帯を見るとぴかぴかと光っていた
「あ…。忘れていなかったんだ」
携帯の画面には一番欲しかった言葉が映し出されていた
END
終わりがおかしいです…
正臣おめでとう!
加筆:20110904.