じゃんけんの末 | ナノ




じゃんけんの末




「こ、これを着るんですか…」

「そうだよ。ほら、早く着なよ」
帝人くんは恥ずかし混じりに服を脱ぎだす
「服の脱ぎ方がえろいって…。そんなの帝人くんだけだよ」
「静かにしてください。着替えませんよ?」
帝人くんは冷たく言い放つ

「ははっ、ごめんごめん」



数分後…



「ぴったりだねぇ!いい眺めだ」
「じろじろ見ないでください」
恥じらってスカートを押さえる姿が俺の理性を削っていく

「なんで僕がこんな格好…」

「そんなの君が一番分かっている筈だよ。帝人くん?」

「うぅ…」
みるみるうちに顔が紅く染まっていく



1時間前…



久しぶりに仕事が無かったので帝人くんとお家デートを楽しんでいた

「あ、帝人くん」
「なんですか、臨也さん」

俺の膝の上にちょこんと座っていた帝人くんは此方を振り向き言った
「じゃんけん大会しよっか」

「じゃんけん大会、ですか?」
唐突の提案にきょとんとした表情をみせる帝人くん

「そう、負けたら何でも相手の願い事を聞く。どう?」
「遠慮します」

帝人くんは正面に向き直る

「何?負けるのが怖いとか?ははっ、子供だね」

挑発するように言うと帝人くんは一歩前で立ち此方を向いた

「いいですよ。やりましょう」


…現在に至る
「ねぇ帝人くん」
「は、はい…」
まだもじもじとしている


「今日は泊まっていきなよ」



END


キリリクです。詳細に言えば自分が踏んだキリリクです
因みに、帝人くんが着たのはメイド服です
お正月の時に描いた落書きが元ネタですネームセンスがないのはもとからです


加筆:20110904.