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冬支度(その1)


 冬来たりなば、春遠からじ。
 もしあなたが寒がりならば、冬などさぞかし面倒な季節となるのであろうが、なに、冬にだって実はいいところが結構あるものなんである。
 ……それにはやはり、寒くないといけないわけなのだが。

   ***

 熊本市の空に、どんよりとした雲が灰色の毛布のように敷き詰められている。吹きつける風は、季節の先触れを告げるかのように、身を切るような冷たさであった。
「うう、さむっ……。天気予報じゃ、晴れるって言ってたのになあ。どうしちゃったんだろ、この天気」
 真昼とは思えぬ薄暗さの中、速水は身を震わせながら、恨めしそうに空を見上げた。別に彼はそれほど寒さに弱いわけではないが、季節を先取りし過ぎたような寒気の中では、文句のひとつも言いたくなろう。
「こら厚志、何を虚空に向かってぶつぶつと言っているのだ? ついに頭がどうにかなったか」
 背後からの声に振り返れば、そこには舞が相変わらずの仁王立ち――この場合は芝村立ちとでも言うのだろうか?――で速水を睨みつけていた。確か女子にも冬服というものが会ったはずだが、彼女は相変わらずキュロットである。ストッキングがあるとはいえ、冷えたりしないのだろうかと要らぬ心配をしたくなるほどの軽装であった。
「ひどいなあ、ちょっと天気を見てただけだよ。これってちょっとないと思わない?」
「天気に八つ当たりしても仕方があるまい。それになんだ、この程度の寒さなどたいしたこと……くしゅんっ!」
 妙にかわいいくしゃみが、あたりに響き渡った。
 慌てて口元を押さえてみたがもう遅い。舞がゆっくりと顔を上げてみれば、速水の表情は先ほどまでとは打って変わったものとなっていた。そう、あえて言えば特ダネを見つけた新聞記者の表情とでも言おうか。
「まあね、確かにこんな天気だものね。仕方ないよねー」
 不自然なほど明るい速水の声に、舞の顔にさっと朱がさす。
「なっ、ちっ、違う! い、今はそう、何かゴミが入ったのだ! なっ、なんだその目はっ、私を疑うのか!?」
「はいはい、そうだよね。分かったからさっさと整備に行っちゃおうか? 少なくともここよりはあったかいしねー」
「だから、違うというにーっ!!」
 いくら叫んでみても、この状況では説得力のないことおびただしい限りである。
 結局舞はいつものごとく、速水に引きずられるようにしてハンガーへと赴くのであった。
 ……相変わらず、仲ええのう。

 ***

 整備といっても、春先や秋口のようないわゆる「戦闘期間」ほど忙しいものではない。年の瀬の声も聞こえるようになり、幾度目かの自然休戦期に突入したこともあり、幻獣の活動は絶えて久しいものとなっていた。
 とはいえそれは、軍勢として出現するたぐいの活動がなくなっただけであり、いわゆる「はぐれ幻獣」が出現する確率はゼロとは言えなかった。
また第五世代――人類と袂を分かち、幻獣と同化した者たちや、幻獣共生派によるテロは今も何件か発生していたから、平穏無事というわけにはとてもいかぬ。
 それでも、血で血を洗い、仲間の死体を防壁にして戦ってきたような激戦に比べれば、まるで野で遊ぶような気分になるのも仕方のないことである。人間、緊張しているばかりではいつか心が焼き切れてしまう。時には糸を適度に緩めてやることも大事なのである。
 緩急の効能については生徒会連合も十分理解していたのか、中枢たる九州軍総司令部はローテーションによるアラート(即時出撃警戒態勢)は続けているものの、その他の部隊に関しては現状待機、実質的には休暇配置に等しい命令を下している。これには自衛軍をはじめとした各国正規軍やその他義勇兵力の存在も大きかった。
 なにしろ正規軍が大打撃を受けていたからこそ、ひとり学兵が矢面に立つ格好になったわけであり、この間に学兵は少なからぬ損害を出している。
しかし、やがて学兵たちの戦力評価、ならびに戦況に対する認識が改められるにつれ、当初の兵力温存策から攻勢防御策へ方針を変更、再編なった部隊から順次九州へと逆上陸を開始したのだ。
 この甲斐あってか、今回の自然休戦期までに戦力はほぼ拮抗したいた。「戦線」と呼ばれる敵の出現ラインも大幅に後退したこともあり、人類はほぼ旧領を回復している。
 むろん、完全に廃墟と化した長崎・熊本南部や、樹林に覆われ、太古の昔の姿に還りつつある鹿児島・宮崎などの各県は復旧しようもなかったが、少なくとも熊本市を中心とした熊本県中北部では、春の開戦時よりもよほど安定した状況を迎えていたのだ。
増援による余裕が生まれ、休養と整備に時間を割ける。そうなればさらに戦力が回復していくという好循環が生まれつつある顕著な例といえた。
 だから、学兵たちにはかりそめであっても今の平和を謳歌する権利がある。ここにいたるまでに徴兵者のうち四割が戦死し、残った者も死の危険が遠ざかったわけでは決してないのだが、いまや彼らはそれを真正面から見つめるだけの強さを持っていた。
 ――否応なく持たされた、というのが猛烈に現実的な理由であったにせよ、だ。

 いささか余談が過ぎたが、そんなわけで状況と命令の両方が時間的余裕を与えた結果、学兵たちは少しは学生らしい生活を謳歌したいと考えるようになっていた。少なくとも出撃のない日は、かつての時代をしのばせるような静かな時間を過ごすことも可能になりつつあったのだ。
 ――平たく言えば、整備に身が入るわけなぞないのである。
 もちろん、全九州軍のなかでも最精鋭と目される――多少誇張と誤解が混じっているが、開戦以来最大の出撃回数と戦果、そして少なくとも戦死者が出ていない事実は十分注目に値した――五一二一小隊のこと、おさおさ準備に怠りはない。それが精勤からくるものでなく、あまりにも暇になってしまって破損や故障が起きにくくなったせいだとしても、自らの生命にかかわることだけに、決して手は抜いていなかった。
 ただ、必要以上に気張ることはしないだけであった。

 妙に閑散としたハンガー内には、片手で足りるほどしか人影が見当たらぬ。そんな中、速水と舞は愛機の状況を映し出したコンソールとにらめっこをしていた。
「神経系、自己診断ルーチン起動。チェック?」
「チェック。……厚志、右腕の回路B2を見ろ」
「了解。これでどう?」
 速水の手が、繊細な神経回路にほんの少し触れると、その動きに合わせてコンソール内の表示がわずかに波打ち、ほとんど前と変わらぬ波形を描き出した。
「……ふむ、たいして変わらぬな」
 舞は軽く眉根を寄せながら、目の前のモニターに見入っていた。神経反応速度は刻一刻と変化を見せていたが、速水がどのように回路をいじくろうとも、そのピークは上昇するどころか下手をすれば下がりっぱなしであった。
「舞、これ以上いじるのは無理そうだね」
「むう、仕方あるまい。全神経系を固定、チェック終了する」
「了解」
 速水はあらかじめ用意してあった手順に従い、手早く神経回路を固定するとハッチを閉鎖していった。
「回路固定完了、ハッチ閉鎖確認」
「チェック。……次に行くぞ」
「えーっ?」
 素っ頓狂な声が、ハンガーに響いた。
「ねえ舞、もういいんじゃない? こいつも十分使い物になると思うし、もういじくるところもないんじゃないかなあ」
「しかしだな……」
 反論しようと舞は口を開きかけたが、途中から苦笑がそれにとって変わった。
確かにこれ以上手を加えても大した性能向上は見込めないし、なにより今整備しているのは予備機であった。ハンガーの隅には同じような機体がもう一機待機しているし、現三番機など、やることがなくて工場から出てきたばかりと見まがうほどに磨き上げられているありさまであった。
「確かにそうかもしれんな。よし、本日の整備はこれで終了とする。御苦労だった」
「お疲れさま」
 速水は返事をしながらひょいひょいと工具を片付けている。その様子に舞の苦笑が大きくなったが、ことさら何か怒鳴りつけようという気もなかった。
 これ以上手を加えても得るところはないし、そもそも予備機を整備したのもあくまで万一に備えてのことである。それが十分に成果を上げているのだから、無理をすることはなかった。
だが、分かっていても、ついどこか見落としていないか、何か向上させるところがあるのではないかという思いが手を動かさせていたに過ぎないのだ。
 ――私も、いささか心配が過ぎたか。
 舞も自らが使っていた工具を工具箱へ戻していく。ちらりと窓外へ目をやると、どんよりとした天気は相変わらずであったが、西の空に多少赤みが加わったようにも思えた。
 結構な時間が過ぎていたようだが、それでも以前のような午前様が当たり前の状況からすれば、ひどく時間に余裕があるようにも思える。舞は軽く訓練でもして行こうかと考え始めていたが、その思考は背後からの声に中断させられた。
「舞、今日はこれから時間あるかな?」
「む、なんだ?」
「実はさ、今日、僕の家に面白いものがやって来るんだけど、家にこない?」
「面白いもの、だと?」
 おうむ返しに問い返すと、速水はこくこくとうなずいた。
「そ。それに猫たちも会いたがっているしね」
「ね、猫かっ? ……ふむ」
 舞は声を裏返しながらわずかに考え込む仕草を見せたが、答えはすぐに出た。
「なんだ? その……面白いものとは?」
 芝村の末姫も、好奇心と猫には勝てないようである。いやこれは速水の影響であろうか? いずれにしても、舞は自らの中に生まれかけた訓練プランをあっさりとごみ箱へと放り込むと、速水の方へと向き直った。
「それは内緒。先に言っちゃうと面白くないからね」
「なんだそれは。言ったところで問題ないではないか」
「だーめ、お楽しみは後にとっておいたほうが大きいからね。……っといけない、もうこんな時間か」
 そこまで言うと、速水は一瞬宙を見つめたかと思うと急ぎ足で走り出した。
「あ、厚志っ!? どこへ行く!」
「ごめん、ちょっと悪いけど寄るところがあるから先に帰るね! 舞は後からゆっくり来て!」
「あ、厚志!」
 と言ってみたものの、すでに速水の姿は消えていた。
「むう、なんというスピードだ。あやつめ訓練は怠っていないということか」
 それについてはちょっとだけ満足げな――苦笑交じりであったが――表情を浮かべた舞であったが、疑問が解消されたわけではない。
「時間を気にしていたようだが……一体?」
 いささか赤みが強まった世界の中で、舞はひとりぽつんと残されたまま、首をかしげていた。
 が、考え込んでいるだけでは事態は解決しないし、なにより芝村らしくない。舞はとにかく残りの片づけを手早く済ませると、ハンガーを後にした。
 と同時に、気がついたことがひとつあった。
「あやつめ、全て私に押し付けおったな……」
 速水にしては珍しい手抜かりというべきであるが、結果としてそうなってしまったことは否めない。後ほどどのように「返礼」してやろうか考えながら、舞はいささか足を速めた。

 ゆっくりと言われたこともあり、舞はいったん自宅に戻ると軽く着替えを済ませた。速水に対してはなんだかんだと言ったものの、やはり制服のままでは多少身にこたえる。
 ……彼女が手に提げているバッグは何か、などとは尋ねてはいけない。「言わぬが花」という言葉もあるのだから。
 風が、数枚の枯れ葉とともに舞の足元を吹き抜けていく。気の早い常夜灯が作り出す光の輪の中を、舞は黙々と通り抜けていった。
 返礼のことなど、とうに頭の中から消えている。あれこれ言いはしても、それほどたいした問題ではなかった。
それよりも今の舞には、彼女の傍らがやけに空いていることのほうがよほど関心があった。
「面白いもの、とか言っておったな。私が面白いと感じるもの、ということか……?」
 舞の見るところ速水はぽややんであり、それは紛れもない事実である。ついでに言えばたまにろくでもないことをしでかすこともあるが、それでも一〇〇のことを言えば、おおむね八七くらいは舞の意に沿った答えや行動を用意している。
 ――残りは……。まあ、仕方あるまい。
 実際は仕方ないどころではすまない出来事も含まれているのだが、さすがにそのあたりは、舞もつきあっていくうちに慣れてきた。
 朱に交わればなんとやら、というやつであろうか。
 ともあれ、その彼が自信満々に言うのだから、それなりのものであるのは間違いない。だが、その正体など、舞に分かる道理もなかった。
「まあよい。何が来ようと恐れる私ではない。厚志め、何を持ってくるかは知らんが、返り討ちにしてくれるわ、ふはははは、はーっはっはっは!」
 ……返り討ちにしてどーする。
 高笑いする少女という、ある意味とんでもない姿を見る者が周囲にいなかったのは、まことにもって幸いというべきであろう。
 彼女のためにも、そして、世界人類のためにも。

   ***

 あれこれ思索にふけっていたせいか、はたまたしばしの間「あなたの知らない世界」に迷い込んでいたせいか、舞は残りの道中、さして寒さを感じずに済んだ。
しばらく歩いていると、速水の家が目に入ってきた。知らず知らずのうちに、舞は軽く胸元を押さえる。
 彼と恋人として付き合い始めてはや数ヶ月。互いの家を行き来することなど日常茶飯事に等しいというのに、いまだにドアを開ける瞬間は胸が高鳴るのを抑えることができぬ。
それは初めてここを訪れたときの記憶がそうさせるのかもしれなかった。
 しかしまあ、ドアを開けなければ話は始まらないわけで。舞はしばし逡巡の後、思い切ってドアノブに手をかけた。
 回らなかった。
「……む?」
 もう一回試してみても、結果は同じである。
「厚志、厚志。……おらぬのか?」
 中からの応えはない。中は明かりもついていないようだ。
「なんだ、人に来いと言っておいて自分がいないとはな……。まあよい」
 舞はポケットに手をやり、中から鍵を取り出した。しっかりねこさんキーホルダーがついているのは、まあご愛嬌というやつだろう。
 静かな音とともに、ドアは客人を迎え入れた。
「ふむ、あやつも気の利いたことをするものだ。いきなり鍵をよこした時には何事かと思ったが、こういう時にはなかなか便利なものだな」
 舞がこの鍵を受け取ったのは、夏の自然休戦期に入ってすぐのことであった。
「こ、これはいったいなんだっ?」
 舞は速水の差し出した鍵――についているキーホルダーに意識を飛ばしかけながら、ようやくのことでそれだけ言葉を搾り出した。
「ん、僕んちの鍵だけどさ、必要な時にはいつでも使ってよ」
「そ、そうか? 分かった」
 言葉もそぞろに鍵を受け取り、舞がキーホルダーを一心不乱に眺めているのを見て、速水の顔にはどことなく諦めと気象の混じった表情が浮かんでいたが、むろんそれは彼女の視界には入っていなかった。
「しかし、そうそうそなたに無断で上がりこむことがあるとも思えんがな……。だいたい、ここにくるときにはそなたが鍵を持っているであろう?」
「え? あー、うん、まあ、その通りなんだけど……」
 舞の発言に、速水の表情は今度こそなんとも表現しようのない、複雑なものへとなり果てていた。
「? ヘンな奴だな。まあよい。確かにこれは受け取った」
 相変わらずキーホルダーを握り締めながらの宣言に、速水はそっと首を振ったのであった。
 合鍵の意味については、どうやらいまだに思いが及ばないようである。そのあたり、相変わらずなんとも彼女らしい反応であった。

 予想通り室内は暗く、しんと静まり返っていた。窓から入る明かりも、奥のほうになるとわずかにおぼろげな輪郭を浮かび上がらせる程度でしかない。
 舞はバッグを邪魔にならないところに置くと、慎重な足取りとともに壁を手探りしていたが、やがて部屋の明かりがぱっと点いた。蛍光灯の光の中に白々と浮かび上がった部屋は空気すら固定されているようで、時計の秒針を刻む音がやけに耳についた。
「う……」
 部屋の中は完全に冷え切っている。足元から忍び寄る冷気に、舞は思わず体を震わせた。
近くには小さな石油ストーブがあったが、冷え切ったやかんが所在なげに乗っかっているばかりで、当然ながら火の気などない。ならばストーブをつければよさそうなものだが、舞はそれに手も触れようとはしなかった。
……前によく分からぬままに手を出して、あやうく大火事を出しかけたことがあるのは、ここだけの秘密である。
言ったけど。
 舞がどうしたものかと辺りを見回していると。窓の外に何かが動く気配があった。影が移りこんだかと思うと、「にゃあ」という鳴き声が聞こえてきた。
「おお、マイではないか」
 むろん、自分のことではない。速水の飼い猫であるアメリカンショートヘアーの「マイ」の帰宅であった。
 舞が窓を開けると、マイは――いささか混同しそうであるが、以後こう呼ばせていただく――当然といったようすでひらりと室内に飛び込んでくると、ころりとその場にひっくり返った。
「?」
 舞はしばし首を傾げていたが、催促するような鳴き声にようやく思い当たると、近くにあった雑巾を取り上げ、マイの足を拭いてやった。
 自らも足を確認すると、マイは満足したのか、一声鳴くと台所へと消えていった。
 今でこそ穏便だが、初めて出会ったときには、まるで第二次防衛戦の再来かと思われるような騒ぎであったひとりと一匹である。まあ、かたや飼い主、かたやカダヤがかかっているとなれば――これが逆だったら大変だが――無理もないと言わねばならぬ。
それからまああれやこれやとあり、今は休戦協定というか同盟というか、そのようなものが形成されつつあるようで、先ほどの様子を見ても、それなりによろしくやっているようである。
 部屋の空気がどことなく緩んだ。
それにつられたかのように、舞は近くのソファに腰を下ろした。先ほどから結構な時間が過ぎているが、まだ部屋の主は戻る気配がない。
「あやつめ、どこまで行ったのだ?」
 目的も分からずに待たされるばかりとあって、舞の周囲は先ほどまでとは別の意味で気温が下がりつつあった。
 と、そこへ、マイがとことこと姿を現した。その姿を目の端にとめ、たちまち舞の表情がたるんで、いや緩んで……。
 まあ、ほころんだ、ということにしておこう。
 ふと思い立ち、舞はソファに座ったまま膝を軽く叩いてみた。通り過ぎるかと思われたマイは、その音に気がつくと針路を変更し、舞の前にぴたりと止まる。どうするのかと彼女が息をつめていると、マイは何かを確かめるように膝の辺りの臭いを嗅いだかと思うと、そのままひょいと飛び乗ってきたではないか。
「う、わああ……」
 舞の心臓タコメーター、全速上昇中。
 普段ならとても出さないような声を垂れ流し、舞は膝の上で丸まっているマイの背に、そっと指を這わせてみた。
ときおり背中がひくつくものの、拒否される様子もない。舞は指の間を通り抜ける感触を味わいながら、すっかりととろけきっていた。
 ……芝村の威厳、だいなしである。


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