マルコ長編 | ナノ


酒の勢いを借りてでも、キスが出来た。それだけでもう充分だ。
怒られたけど、嫌われてない。充分過ぎるくらいだ。

マルコとはもう長い付き合いになる。付き合ってきた年月の半分以上、おれは家族以上の感情をマルコに抱いていた。
マルコは好きだ。だけど恋人になりたいとか、そういうことは望んじゃいない。
家族でいいんだ。恋人だってゆくゆくは結婚して家族になるんだから、それと大差ないだろう。
マルコがオヤジに拾われてよかった。オヤジがおれを拾ってくれてよかった。今日もおれは大事なものに囲まれて生きている。こんなにも幸せなことって、他にそうはないはずだ。だからこのままでいい。
おれは幸せ。すごく、幸せ。


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