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海賊として名を挙げる男達と比べれば細身に見えてしまうローも、やはり紛う事なき海の猛者なのだと実感するのはこういう時だ。首にがっちりと絡みついた腕が、どうやっても外れない。怪我をしたのだから安静にして欲しいと寝かしつけたベッドの中に引きずり込まれ、添い寝するだけならばまだしも長い脚が股の間に滑り込んできて明らかに淫らな意図を持って動くのだからナマエは悲鳴をあげてしまいそうだった。
ローに言わせればナマエは「察しが悪い」らしく、いつの間にか身体を重ねる関係になった今も露骨な表現でないとローの誘いを理解できないのは申し訳ないと思うが、どちらにせよ今の状態での行為は適切ではない。怪我をしている。輸血が必要なほど血を流した。能力を何度も使ったので体力も随分と消費しただろう。だからこそ医者であるナマエが手当てにあたり、今日くらいは安静にしていてほしいとベッドへ運んだのだ。医者としても船員としても、これ以上身体に負担をかけることは許されない。

「キャプテン、こら、だめだって…わかるだろ?」
「お前だってわかるだろ。興奮して眠れねェんだ」
「うう…わかった、じゃあ手で、な?」
「ダメだ。お前のコレを、おれのケツに入れろ」
「ん゛ん゛ん゛…!」

純情ぶるつもりはないが、言葉で直接的に表されると恥ずかしくなってしまう。ゴリゴリと膝で股間を刺激されるのと合わせて抑えきれなかった悲鳴をあげると、ローはにやりと笑いナマエの唇を舐めた。吐く息は熱い。興奮しているだけならばいいのだが、傷による発熱なのであれば流されるべきではないのだ。

「キャプテン、だめ。傷が開いたら…」
「ゆっくりヤりゃあいい」
「なんで同じ医者なのに分かってくれないんだ!」
「外科医がいいっつってんだからいいんだよ。ぐだぐだ言ってっとココだけ切り取って勝手にヤるぞ」
「やめてくれ…!」

ROOMを展開して脅しをかけるローに、結局ナマエは降参した。渋々、ゆっくりと衣類を脱がしにかかる手に、ローが満足げに笑う。欲しいもの全てを手に入れるかのような獰猛な顔は、やはり海の猛者である。同じ船に乗っているといえどたかが内科医のナマエに、勝てるはずがなかったのだ。



ヤマイで「今やるべきことはこれじゃない」とかどうでしょう。
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