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「ふっふ、後ろぺたんこだ」

何がおかしいのやら、笑みをこぼしながら後頭部を触ってくるナマエに、ドフラミンゴはベッドに沈み込んだまま反応しなかった。腰が鈍く感覚が無い。喉が枯れて声が出ない。全身が熱く力が入らない。
枕に顔を沈め、体内にこもったままなかなか抜けてくれない快感に耐えるドフラミンゴをよそに、ナマエはさっさと動き始めて周囲に散らかった衣服を集めたり、風呂に湯を張ったり、軽食を用意したりと忙しない。普段ならば終わったあともべたべたとくっついて過ごすというのに、今日はこのあと仕事があるというナマエは時間ギリギリまでドフラミンゴの身体をいじめぬいたあと、さっさと支度を済ませてこの部屋を出て行く予定なのだ。

あらかた準備が済んだのか、ドフラミンゴが沈んでいるベッドにもう一度寄ってきて髪をくるくると掻き混ぜてくるナマエが鬱陶しくて無視していたが、そのまま首筋を触られると搾られ尽くした身体にまた熱が灯りそうで、すぐさま手を払い除けた。どうせこれ以上は出来ないというのに、余計に煽られるなど冗談じゃない。

「うざってェな…さっさと行けよ…」
「お風呂入ろう、洗う元気ないだろ?」

髪の毛すごい寝癖だぞ、と上機嫌に笑って、完全に脱力しているドフラミンゴをずるりとベッドから持ち上げる。
風呂になんて入ってたまるか、寝癖じゃなくてシャワー浴びたあとにお前がずっとベッドに組み敷いてたせいだろ、そんな時間があるならもっと他にやることあんだろうが。
色々と言いたいことはあるのだが、なにせ身体がだるく声を出すのも億劫だ。手をゆるく動かして重力のままにナマエの身体を叩いたが、この普段真面目くさった顔で仕事ばかりしている中将は一度ご機嫌になってしまうとドフラミンゴの小さな抗議など無視するのだから腹が立つ。

「時間ないしなァ、洗うくらいしか出来ないのが残念だ」

うるせェこの浮かれポンチ。楽しそうにしやがって。この程度で。こんなことで!!



貴方は萌えが足りないと感じたら『寝癖を笑いながら直してあげるシアリス』をかいてみましょう。幸せにしてあげてください。
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