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ちんこが生えてる女の子(♂)と女の子にしか優しくできないサンジくんの話。

主人公は幼少時に貴族の奴隷だったところをイワさんに救われてカマバッカ王国で育てられた男の娘。周囲の影響で仕草や口調はオンナノコだけど、性的嗜好としてはバリタチのバイ。性別の概念というのが頭の中に存在していないし美的センスも狂っているので性格と身体の相性さえ合えば来るもの拒まずで誰でも食っちまうんだぜ。

革命軍として活動するため長い間カマバッカ王国を空けるというイワさんに、着いて行きたいという主人公と着いてこさせたくないイワさんが対立。お互い譲らない喧嘩の果てに、逞しいオネエさま方に鍛えられて強く育った主人公を一度弱体化させようとホルホルの能力を使って正真正銘の女の子にしてしまおうとしたけど、変化の途中で主人公は逃走、おっぱいあるし身体のラインは丸くなっててパッと見は女の子だけどちんこは生えてるというふたなり状態で一度決着はついて、イワさんは海へ出て、主人公は置いて行かれた。
でもイワさんが海軍に捕まったという情報を聞いて、いてもたってもいられず主人公は海に出てまず革命軍を探すことに。その途中で出会ったのが麦わらの一味。時系列としてはエニエスロビー編直後くらいで、「政府も恐れないこの人達に着いていればそのうち革命軍と遭遇出来るかも」と考えて一緒についていくことに。

口調や仕草は女の子だけど、元は男で今もちんこはついているということは宣言済み。パンツも脱いでやった。麦わら船長は気にしなくて、他も驚いたけど笑って流すか不思議がる程度。ただ唯一大げさなくらい驚いて落胆して拒否反応を示したのがサンジくん。
「こんっなにかわいいレディなのに!!!余計なもんが付いてる!!」と男である部分を否定された。
主人公は性別の概念自体があまりないし、今まで海を出て出会って成り行きでベッドインした相手の中にもひどい拒絶反応を起こされたことは何度もあるのでサンジくんの反応は「まあ普通そんなもんよね。他の人達はそんなに気持ち悪がってないみたいで助かるわ」と気にせず、サンジくんには気遣いのつもりで近づかないようにする。
だけど見た目も仕草も口調も女の子の主人公をサンジくんは放っておけないし、反射的に優しくして、でも股間のことを思い出して顔を歪めて、という態度を繰り返したうちに「アタシの身体が気持ち悪いのはわかってるから、無理して近づかないでいいのよ。アタシも必要以上に近づいたりしないから」と柔らかい口調で、けれどはっきりと主人公に釘を刺されたサンジくんは、自業自得といえど女の子にひどいことをしてしまったような罪悪感と拒絶されたショックで一層主人公のことを意識してしまう。

サンジくんの男女差別はもはや反射的なもので、そうそう直せるわけでもないし無意識なのだからどうしようもないけれど、近づかないでと言った主人公に近づかないわけにはいかない理由がサンジくんにはある。それは同じ船に乗っている仲間だというだけではなくて、主人公の食生活に理由があった。

主人公はカマバッカ王国のオネエさま方による『攻めのレシピ』の料理で育てられたせいでめちゃくちゃ舌が肥えてる。奴隷生活時代に培った経験で残飯のような食事でも残さずに食べることは出来るけど、力が湧いてくるような料理以外は本心から美味しいとは思わない。
どんなに「おいしいわ」と口先だけで褒めたって、本心からの賞賛に慣れてるサンジくんにはそれが嘘だって知られてしまう。島に降りればルフィと一緒に食べ歩きもしてるから食事に興味がないわけではないだろうし、みんながまずいと思うものは顔を歪めて「まずい」というから味音痴ってわけでもない。つまりサンジくんの料理を本心から美味しいと思ってるわけじゃないというのは、サンジくんの料理より美味しいものを知っているということ。
男とか女とかそんなことじゃなく、「なにが気に食わないのか教えてくれ」と問い質すサンジくんに、「サンジくんの料理、とてもおいしいわ、それは本当。でも、おいしいだけなのよね」と言って突き放す主人公。「育った島の料理が特別なだけで、あなたは素晴らしい料理人だと思うわよ」と一応フォローはするものの、料理人魂に火が付いたサンジくんは躍起になって主人公の舌に合うような料理を試行錯誤し始める。

「気にしないで、目的が達成したら、どうせ離れていく人間だもの」
「そんなこと言わないでくれよ…!」
「アタシのこと、気持ち悪いと思っているくせに」
「ウッ…!それとこれとは、また別だ!おれの料理人としてのプライドにかけて、君を満足させてみせる!」
「そう…。レシピを教えてあげられたら良かったんだけれど、アタシは食べる専門だったから、ごめんなさいね」
「いいんだ!自力でたどり着いてみせる!」

そんなこんなで試作する日々と試食する日々。自然と一緒にいることも多くなって、サンジくんは主人公に対する抵抗も少なくなって、親しくなって、「食べる専門だから片付けはアタシの仕事だったのよ」と食器を洗うのを手伝ってもらうようになって、仕込みが終わったあとで晩酌をしたりするようになって、二人で酔っ払って、で、最終的に一線超えちゃった。

サンジくんの方が酒弱いからベロベロになっちゃって、主人公はバリタチで、ということは大した抵抗もなく犯されちゃったサンジくんは翌日とても落ち込んで泣き濡れてちょっとギクシャクしたりもするけど、「ごめんね」って可愛く謝る主人公に騙され絆されて、ちょくちょく体だけの付き合いになっちゃう。
「サンジくんは女の子が大好きだから、女の子みたいにしてあげるわね。あんあん喘いじゃってかわいいわ。メスイキってわかるかしら?メスイキできたら、きっともっと女の子が好きになるわよ」と洗脳されるみたいに囁かれながらぐずぐずのどろどろに気持ちよくされて、「おれはレディが好きなのであってレディのようになりたいわけじゃない!」って抱かれた翌日毎度のように訴えるけど、「知ってるわ、サンジくんは男の子でしょう。女の子はあんなにおしりで気持ちよくなれないわ」って微笑まれてうやむやにされてまた抱かれちゃう。抵抗したくても上半身は女の子だから乱暴なことできないし、すごく気持ちいいってわかっちゃってるから毎回ぐぬぬってなりながら抱かれて翌日に落ち込んで次は絶対拒絶するって腹に決めてもやっぱり絆されて抱かれちゃう。いっそ抱かせてくれって訴えても主人公はバリタチだからあっさり却下されちゃうよね。仕方ないね。

「長い船旅じゃあ溜まっちゃうでしょ。アタシもそう。だから割り切ってくれると嬉しいわ」と押し切られてセフレみたいなよくわかんない仲になった頃、でも結局主人公に心から「おいしい」って褒めてもらうことはないまま、シャボンディ諸島に着いた麦わらの一味はくまの能力によって強制解散。

主人公は白ひげと海軍の戦争に備えていた赤髪海賊団の元に飛ばされて、お互いに事情を説明して、どこかの島に寄って下ろす時間もなかったためそのまま船長の兄を救うためマリンフォードへ向かう。そこで船長を遠目に見かけるけど、なんの力にもなれず、逃げていくのを追えもしなかった。
悔しくて泣きそうなところに弱体化する原因となったイワさんも脱獄しているのを発見。悔しいけど嬉しいし、イワさんに着いて行きたいけど一緒に過ごしているうちに大好きになった船長の力にもなりたいし、複雑な気持ちのまま、イワさんと和解。「仲間の力になりたいの」と懇願する主人公に負けて男に戻してあげたイワさんにはついていかず、修行のためそのまま赤髪海賊団にお世話になることに。

サンジくんはサンジくんで、カマバッカ王国に帰ってきたイワさんの話と力が湧いてくる料理で主人公の故郷がここだったと気づくけど、主人公が男に戻ったということも聞いて、それなら今度こそ拒絶も出来るかも、と嬉しい反面、寂しい気持ちにもなったりして、主人公に対しては複雑な感情のまま二年間を過ごす。

長いようで短かった二年間を経て、シャボンディ諸島にて再会。会うまで、ムキムキになってんのかな、顔まで変わってんのかな、髭生えたりとか、顎が割れてたりとか、男の容姿であの口調だったら蹴り倒しちまうかも、いやでもちゃんと拒絶出来るようになるからその方がいいはずだ、と悶々と考えてたサンジくんは、実際主人公に会って地面に倒れ伏した。ショックで。

ぱっちりとした眼とか、長いまつげとか、細くて折れそうな身体とか、そういう女の子みたいな容姿が、ぜんっぜん変わってない。露出の少ない衣服から見える手足や首筋は多少骨っぽくなってるけど、男か女かって言われたらどっちにもとれそうなくらい中性的で、お人形さんみたいに綺麗な人。

「詐欺だ!あの能力って完っ全に性別変えちまうもんだろ?なんでそんな中性的なんだよ!」
「元々アタシこんなものなのよ。おまけで少し男性ホルモン多めに入れてもらったけど、全然変わらなくて困るわ」

でも腕力は完全に戻ったのよ、鍛えてもらったし、サンジくんに助けてもらうことももうないわ、とにっこり笑って襲いかかってきた人攫いを一撃で沈めた主人公は、元々がニューカマー拳法の師範代。二年前でも男のままだったらサンジくんにも負けない実力者だったし、二年間赤髪海賊団で鍛えてもらったおかげでさらに強くなってる。

「大好きよ、サンジくん。今度はアタシが守ってあげる。…アナタがアタシを嫌いになってしまってもね」

男に戻ったことで拒絶されるだろうなと諦めてる主人公に対して、思った以上に二年前と大差なかった主人公に拒絶出来る自信がないサンジくん。おまけに「大好きよ」と言われてときめいてしまったので、これはもう逃げられないなと思ってサンジくんは少しだけ泣いた。


っていう回りくどくて長い話を書こうとしたけどまとまらなかったのでネタで消化。
書きたかったのは「女の子になりたいわけじゃないのにメスにされちゃうサンジくん」と「男なら拒絶出来るのに相手が半分女の子だから抵抗出来ないフェミニストサンジくん」でした。
なお主人公はサンジくんの料理人としてのストイックな姿勢と面倒見の良さに惚れ、サンジくんは主人公の奴隷時代に形成された諦めが早くて自己卑下が強くてどっか投げやりな性格が放っておけないという関係です。構ってるうちに身体に快楽を植えつけられたという身も蓋もない関係。

2015/12/30

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