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虚言癖の主人公が毎日呼吸するように自然に嘘をつくものだから、それが事実で自分が忘れているだけなのか、そもそも嘘でそんな事実はなかったのかわからなくなってしまうヴェルゴさんの話。

「ヴェルゴ、昔おれがお前にやったメガネはまだ持っているか?あれはおれが初めてお前にやったプレゼントだ、大事にしてくれよ」
「ああ、大事にしているとも。あれはお前がおれに初めてくれたプレゼントだ」
「おいヴェルゴ、お前こいつにプレゼントなんかもらったことねェだろ」
「そうだった、おれはこいつにプレゼントをもらったことはなかった」
「はっはっは」

主人公が騙してヴェルゴが信じ込み、ドフラミンゴは訂正してやってヴェルゴが嘘に気付く。そして笑う主人公。
ドフラミンゴがいない時や、ドフラミンゴさえ事実が確認しようのない嘘をつかれてしまうと、ヴェルゴはそのまま信じ込んで事実と違う記憶や思い出を脳に刷り込まれてしまう。逆にヴェルゴさんが身に覚えのない過去の話をしだしても、それが良い思い出なら主人公は否定をしない。にこにこ笑って嘘をついて、ヴェルゴさんに嘘を本当と刷り込ませていく。

「ヴェルゴ、いつかお前が海軍をやめてここへ帰ってきたらおれと結婚してくれるという約束、覚えているかな」
「勿論だ。ドフィを仲人にするという約束もしていたな」
「ああ、そうとも。俺達が結ばれると聞いて、ドフィも泣いて喜んでくれた」
「フッフッフ!お前達の婚約も仲人の件もおれは初耳だがなァ!!」
「そうだった、おれ達は婚約もドフィに仲人を頼んだりもしていなかった」
「はっはっは」

ドフラミンゴは主人公がヴェルゴがいない時間を嘘で補おうとしているのを知っているので、嘘をつくこと自体をやめろとは言わない。ただ楽しそうなのでちょっかいは出す。

「なァドフラミンゴ、お前がヴェルゴを海軍にやったりしなければ、おれはこんな風に嘘つきになんかならなかったよ」
「フッフッフ!お前はヴェルゴが海軍に入る前も嘘つきだったろうが!」
「そうだ、お前はいつもおれに嘘をついて遊んでいた」
「はっはっは」


ちなみにこの二人、いつの間にか付き合ってることになっていたけど、それが事実なのか嘘なのかは主人公以外誰も知らない。


2013/06/10

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