「みーつけた」


もうすぐ日没といったころだろうか、いつもの方向音痴で迷子になった僕を名前はいつものように見つけ出してくれた。これは僕らにとって当たり前の日常。でも僕はちゃんと知っている、いつも涼しい顔で迎えに来てくれる名前が本当はすっごく僕のことを探してくれてるんだって。ほら、今日だって忍装束のいろんなとこに泥がついてる。一生懸命探してくれる名前姿を見るのが嬉しくてまた僕は迷子になる。そのたびに名前は僕を見つけてくれてちゃんと学園まで連れ帰ってくれる。学園に帰れば作兵衛のお説教が始まるけどそれでも迷子になるのをやめられそうにはなかった。


迷子
(さぁ、早く僕を見つけて!)


100628.
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