骨の在処は海の底 | ナノ
 ホログラフ - side S.S -

ハリー、ロン、ハーマイオニーは口をついて出そうになった音を飲み込んで沈黙した。

扉から入ってすぐの場所で固まってしまった三人へとヨゼファは不思議そうな表情を向ける。


「どうしたの?」


そして問われるので、ハーマイオニーは「あ、えっと…課題を提出しに。」とドギマギとしながら返答した。

ヨゼファは彼女から渡される羊皮紙を受け取り、「お疲れ様。」と人の好い笑みをする。そして紙巻を解き中身を確かめ、「相変わらず丁寧な仕事をするわ…。」と感心したように目を細めた。


「すみません…その。」

「僕たちはまだ出来ていなくて……。」


ハーマイオニーの後ろから若干バツが悪そうにしてハリーとロンが謝罪すると、ヨゼファは掌をヒラヒラさせながら「全然大丈夫よ、」と言って肩を竦める。


「まだ提出日まで一週間以上あるわ。ハーマイオニーが早すぎるのよ、いつも熱心に取り組んでくれて嬉しいわ。」


提出された魔法陣をクルクルと巻き直しながら彼女は軽く片目を瞑ってみせた。

なんとなく得意な気持ちになってハーマイオニーは少しだけはにかむが、「諸君、」と…ヨゼファの傍に立っていた人物から…低い声で呼びかけられるので、上がりかけた唇の端を元の位置へと急いで戻す。


「…………確か、私から君たち二年生へ与えた課題の締切は三日後だが…」


スネイプは三者三様の生徒の顔ひとつずつを確認するようにゆっくりと見下ろしながら言葉を紡いだ。

それに伴い、この薬学教授と会話する時の独特の緊張感が三人の周囲へと重たく降りてくる。


「いつでも、早過ぎるということはない。お優しいヨゼファ先生とは違って…秒一でも遅れた場合は受け付けるつもりはないので、心得ておくように。」


ヨゼファは眉を下げ、隣に佇む長身の同僚を横目しては笑みを苦くした。


「……………だ、そうだけれど。三人は大丈夫よね、ハーマイオニー先生がいるし?」


そして人差し指をピッと立てて、スネイプとは対照的に明るい声色で生徒たちへと言葉をかける。


「良かったらお茶でもしていかない?シノワの美味しい紅茶とお菓子があるんだけ「「「いえ、結構です。」」」


お茶に預かりたい気持ちは山々だったが、一刻も早くスネイプの傍から離れたい三人は声を揃えてそれを断る。

シュンとして立てた指を下ろしていく図象学教授を見て、些か胸が痛む気持ちもしたが。


「そう……残念だわ。またいつでもいらっしゃい。」


気を取り直してはいつものように穏やかに笑う彼女へと三人はそれぞれ礼を述べ、部屋を後にしていく。


そして扉を閉めてはダッシュでそこから遠ざかり、開口一番ロンが「スネイプがいるなんて聞いてないよ!!」とほとんど悲鳴のような声でハーマイオニーへと訴えた。


「私だって聞いてないわよ!!ああ…不意打ちを食らった気分だわ。」

「もしお茶を頂きますって言ってたら、僕らスネイプと一緒にティータイムすることになってたのかなあ……。」

「あんまり…楽しくなさそうなお茶会だね。」


ハリーは苦笑して、歩む速度をようやく穏やかにした二人の隣へと並ぶ。ホグワーツの長い廊下を歩みつつ、三人は声を潜めて会話を続けた。


「…………よく、いるのよね。」

「何が。」


ハーマイオニーの発言に応えながらも、ロンはありつけなかったシノワの菓子とやらに思いを馳せていた。


「スネイプよ、この前もヨゼファ先生の部屋にいたわ。」

「仲良いんだろ、年が近いし。…あれ、どっちが年上だ?そう言えば。」

「同じ年だよ、二人はここで同級生だったんだ……確か。」


呟きついで、ハリーはヨゼファがスネイプと寮も同じくしていたことに思い当たる。

彼女の出身寮を知った時のなんとも言えないショックは記憶に新しい。どうにもその呑気な印象とスリザリンはイメージが合わず、ひとしきりの違和感を覚えて仕方がなかった。

………学生時代、二人も今のハリー、ロン、そしてハーマイオニーのようにこの廊下を共に歩んでは会話を交わしたのだろうか。あまり具体的な想像イメージは湧かなかったが。


「でもあまりにも性格が違うわよ、仲が良いわけないわ。」

「僕らだって性格はてんで違うじゃないか。」

「ロン、それとこれとは話が別よ。貴方スネイプと仲良くなれる気がする?」

「うーん。話してみると意外と面白い奴なのかも…?」


ハーマイオニーがロンの腕の辺りをぱしんと叩くので、彼は「あいた、」と声を上げた。


「そう言えば僕、逆も一回見たことあるよ。」

「「逆?」」


ロンとハーマイオニーの会話を聞きながらハリーがポツリと零せば、二人は彼へと顔を向けてくる。


「そう……つまり、ヨゼファ…がスネイプの部屋にいるところ。扉に入っていくところ見ただけだけれど。」

「そりゃ用事があったら部屋には行くだろ。同じ建物に住んでるんだから。」

「ちょっとハリーそれって何時だったの?まさか夜、遅くだったりとか言わないでよ…!」

「いや、昼過ぎだったよ。」

「ああ良かった。もし深夜とか聞いたら失神するところだったわ……。」

「なんで?」


きょとりとして尋ねたロンの腕を、今一度ハーマイオニーが殴るように叩くので彼は再び呻き声を上げることになった。

彼女はそのまま神妙な顔をして口元へ指先を持っていく。ハリーとロンは顔を見合わせては少し肩をすくめた。


「……………。あの二人、付き合ってるのかしら。」

「「いや、それはないよ。」」


ハーマイオニーの言葉に、二人は口を揃えて即答した。

彼女は訝しげな表情をしては「なんでそんなこと言い切れるの。」と返す。


「だってハーマイオニー、付き合うってようは恋人同士ってことだろ。」


それにはロンが応えた。同意を求めるように彼はハリーへと目配せをする。


「君、スネイプとヨゼファがキスしてるところ想像できるか?」


ロンの言葉を受けて、ハーマイオニーは神妙な顔付きのままで黙り込む。その眉間にはスネイプほどではないが深い皺が刻まれていた。


「……………想像できない、と言うか……考えたくないわね。」

「それには僕も同意……。」


ハーマイオニーの肩を叩き、ハリーは軽く苦笑をした。

ロンは溜め息を吐き、「今度からはヨゼファの部屋に行くときは伸び耳でスネイプがいないか確認してからにしないと。」とぼやく。


「そんないちいち確認するほど頻繁に来られたら堪らないわよ。」

「だから用事があれば来るだろ、同じ場所で働いてるんだから。」

「業務的な用事くらい直に対面しなくても伝える手段はいくらでもあるわ!」

「業務以外の用事だって友達ならあるよ、そりゃ。」

「貴方スネイプとヨゼファ先生を付き合ってる事にしたいの?したくないの!?どっち!!?」

「ええ…なにそんなムキになってるんだよ……。」


どうにも弱った、と言う表情でロンはハリーへと無言で助け舟を求める。それに頷いて応え、ハリーは「少し急がないと…次の授業に遅れちゃう。」と、ハーマイオニーの注意を別へと逸らした。







「うーーーん……。」


ヨゼファは折角淹れたシノワの茶に手を付けず、首を捻っては掌中に広げた真っ黒い紙を見下ろしていた。


「………………。先程からなにを見ている。板海苔か。」

「そうよ…今度ご機嫌なスシロールでも作ろうと思って。おひとつ如何?」

「いや、生憎海苔は好きではない。」

「それは残念だわ…。」


彼女は溜め息を吐き、ようやく顔を上げては自分が淹れた紅茶を表情ひとつ変えずに飲む同僚のことを認める。

そして「本当は海苔じゃないのよ、」と困った表情をした。「そんなことは分かっている。」とスネイプは殊更無愛想に応える。


「生徒からの提出課題なのよ。物質転移の魔法陣を描いてきて…って言ったんだけれど。」


彼女はそれをスネイプの方へと広げて見せる。

……………やはりそれはただただ一面を真っ黒にインクで塗りつぶされていて、どう見ても板海苔にしか見えなかった。最もスネイプは板海苔の実物を見たことはなかったが。


「私なら、」


果実とスパイスが強く香る紅茶をスネイプはまた一口飲み、ソファの隣に腰かける同僚へと向ける視線を細めた。


「そのようなふざけた態度の生徒には殊更厳しく罰則を与えるが。………ヨゼファ先生には、難しいことかな。」

「そうねえ…ふざけた態度ではないのよ、恐らく。授業も人一倍熱心にいつも一番前の席で聴いてくれる子だし……。」

「やはりヨゼファ先生には難しいようだ、生徒に叱責を与えるのは。」

「………………。基本的に怒るのは苦手なのよ…。」


なんだか悲しい気持ちになるから。とヨゼファは小さく付け加えて溜め息をした。

スネイプがその掌中の真っ黒い羊皮紙を渡すように仕草で促すので、彼女は素直に従う。

自らの手に渡ったそれを、彼はろくに視線を通すこともなくクルクルと巻き机上へと置いた。ヨゼファは黙ってその様子を見守っている。


ゆっくりと、スネイプは彼女の首筋へ手を伸ばす。

その形を確かめては包むように触れていると、ヨゼファは弱く首を振り「………それ、少し苦しいから今度は手加減してね。」と苦笑する。


勿論今はそこを絞めたりはしないが、首の後ろ、頸の辺りへと掌を回せば…彼女は可笑しそうに「あら、」と彼の胸の辺りをポンと軽く叩いた。


「貴方とキスするの、勿論私は大好きよ。…でもまだ明るいわ。」


自らの頸から後頭部にかけてを包んでいる彼の掌に触れては優しく離すように促して、ヨゼファは少し首を傾げる。


「それに、私も貴方も今は先生よ。」


穏やかに述べるヨゼファと暫時見つめ合った後、スネイプは無言で立ち上がる。部屋を立ち去ろうとする彼を、「セブルス、」と名前を呼ぶ声が留めた。

振り返ると、ヨゼファは小さな紙に簡単に描き終えた魔法陣をそっと浮上させて彼の方へと泳がせてくる最中だった。中空で生成り色の羊皮紙は魚の形になり、掌中へと収まってくる。

開いて中身を改めた。少しの間紙上へ視線を落としては今一度ヨゼファの方を見ると、彼女は軽く片目を瞑り唇の前に一本立てた指を持っていく。

頷き、了承を示す。そうしてスネイプは今度こそヨゼファの私室を後にした。







「最近……少し不安定なの?」


ほとんど気絶していたヨゼファはようやく意識を取り戻したらしい。

その身体を抱き、胸へと顔を埋めるようにしては共に身体を横たえていたスネイプへ掠れた声で囁き、緩慢な手付きで髪を撫でてくる。

喋ると些か苦しいのか、彼女は空咳を数回した。その喉元には索状痕が鈍色になって残っている。


「最近というより……この一年、二年………。」


スネイプは半身を少し起こし、自分が付けたその痕に触れては観察する。ヨゼファは苦笑して、「苦しいから嫌よこれ、私は。」と緩く首を振った。


ちゃんとそう言った筈なんだけどね………。

そう続けて、彼女はゆっくりと深い呼吸をしてこちらを見つめ返す。

スネイプはそれをじっと見下ろすだけで、何も応えずにいた。

彼女は参っているが怒ってはいないらしい。生徒の悪戯を諌めるのと同じような調子で穏やかに言葉を続ける。


「やっぱり……そうね、貴方は今色々思うところがあるんでしょう。辛い時期だわ。」

「なんの話だ。」


首に腕を回されるのでそれに従って元のようにベッドへと身体を預けながら、スネイプはようやく短い言葉で返す。


「分からない筈ないでしょう。貴方がやたらと衝動的な行為に走るのは…まあ、以前もない訳では無かったけれど。ハリーが入学してからの話よ。」


ごく至近の距離で言葉を並べたヨゼファは彼の額へと軽く口付けする。


「去年のホグワーツの空気はなんだか小説のようにドラマチックで……私までも不思議な気分になったわ。それだけにハリーは選ばれた男の子なんでしょうね、良いものからも悪いものからも。」


貴方も気苦労が絶えないわね、と彼女は労わるように言っては笑う。

反対にスネイプはその様をいつも以上に愛想なく一瞥すると、ヨゼファから目を逸らした。そして低い声で「お前が悪い。」と零す。ヨゼファはその意味を分かり兼ねるらしく、不思議そうな表情をした。


「まるで良い教師のような面構えをする……。いつも、」

「実際に良い教師だわ。」

「よくぞそんなことが言える。さては恥というものをご存知ないな?」

「冗談よ、単純に私は生徒が可愛いから。多感な年齢の彼らにとって不潔な大人になりたくないだけよ。」


スネイプの不機嫌を構うことなく、ヨゼファは朗らかに応えた。肘をついて軽く身体を起こすので、薄闇の中で青白い肌と黒い刺青に似た魔法の痕跡が露わになっていく。


「それに……あんまり生徒の前で仲良くしてみてご覧なさいよ。貴方のファンの子につまらない思いをさせるわ。」

「下らない冗談を。」

「今度は冗談じゃないわよ。私が生徒でも絶対ファンになるわ、貴方格好良いし素敵だもの。」


ヨゼファは可笑しそうに小さく笑った。それから寝そべったままで頬杖をつき、ああ、と思いを巡らせるようにしてまた口を開く。


「私がここの生徒の時、セブルスが魔法薬学の先生だったら良かったわ…。貴方の気が引きたくて一生懸命勉強するもの。私のひどい成績もちょっとはマシになった筈よ。」

「……………OWLの点数は。」

「言わないわよ。馬鹿にされるだけだから。」

「お望みなら…個人的に授業をして差し上げてもよろしいが。」

「嫌に決まってるでしょう、どうせ無理な課題をふっかけて私のこと虐めるんだわ。『こんなことも分からないのかね、このド低脳。』だとかひどく偉そうに言われる様子しか想像出来ない。」

「ド低脳の癖に勘だけは鋭い。」

「スネイプ先生に褒めてもらえて嬉しいわ…。スリザリンに何点入れてくれるの?」

「0.2点。」

「刻んでくるわねぇ……。500点くらい一気に加点して寮杯をゲットしましょうよ。」


彼女が眉を下げて笑みを零すので、つられてスネイプも少しだけ笑った。

それを認め、ヨゼファは淡い喜びを表情に滲ませる。向けられる視線の中に愛情深さを覚え、思わず弱い嘆息を漏らした。


「ああ…そう言えば。昼に見てた真っ黒の課題あったでしょう。あれを提出して来た子と話をしたんだけれどね、」


明るい語調で会話を再開させるヨゼファの首に腕を回し、引き寄せて傍に戻す。

そのまま頬から後頭部にかけてを掌で包むように抑えた。唇を重ね、彼女があまり得意ではない粘着質な口付けを行う。幾度もしつこく上顎を舌でなぞると、ヨゼファの身体は分かりやすく緊張して強張っていった。


「今は夜だ。」


少しだけ離し、その耳元で低く零した。

ヨゼファは呼吸を整えながら、「………そうね。」とだけ辛うじて応える。


自らがつけた索状痕に口付けてから歯を立て、強く噛み付いた。ヨゼファが痛みから息を呑む気配がよくよく伝わって来る。

口内に彼女の血液の味が広がると、随分と昔になる…雨の夜の出来事が鮮明に思い出された。その親指に深々と残した自身の赤い歯形は薄い白色の線になって、今でも同じ場所にある。


「ちょっと………、」


スネイプの腕の中から逃れて、ヨゼファは噛まれた場所を抑えそれを咎めるような視線を向けた。


「……まったく。あんまりしんどいのは嫌って言ってるでしょう。そうやって虐めてばかりいると、私も仕返しに痛いことするわよ。」


彼女はどこか楽しそうに言いながら、スネイプの身体の上に覆いかぶさっては様子を伺ってくる。

それをじっと見つめ返し、「してくれ……」と呟いた。ヨゼファは「え?」と聞き返す。


「仕返しをしてくれ。…痛くして欲しい。」


ゆっくり、そうして真っ直ぐに見上げて言えば、彼女は表情をなんとも言えないものにする。しかしやがて眉を下げて困惑を表した。

そのまま皮膚を寄せスネイプの身体を抱き、「………そんなこと、しないわよ。」とひどく悲しげな声色で囁かれる。


「さあおいで、良い子……良い子ね。」


強く抱き寄せられるので、瞼を下ろしてそれに甘んじる。

そして…暗くなった視界の中に新緑の森に似た色の瞳が鮮やかに浮かぶ。やがてそれを中心に、よくよく覚えのある輪郭の形が結ばれた。


(……………………………。)


いつもそこ・・にはリリーがいた筈なのに、最近それが適わない。

出来上がるかたちにお前じゃない、と訴えてもどうにもならず、ただ愛憎入り混じる姿を成した少年の想像イメージは何かにつけて呪いのように脳裏に浮かんでくる。

同じ色の瞳にこちらを見据えられると、その母親を愛した記憶がまざまざと蘇る。何度でも。どれだけ時を隔てても変わることがない。

届かず、適わない想いほど心を辛く苦しめるものはなかった。それをよく知っている。思い知らされている。


--------------------- こういった時のヨゼファの口付けは低い体温や冷たい瞳の色に反して熱っぽく、深く丁寧な愛情の行為に眩暈を覚えることがあった。


彼女には気持ちを見透かされている。

何故ならこの痛々しいばかりの気持ちを分かるほどに分かっているからだ。同じように、まさに今。

この身体を抱き締めて優しい言葉を疎らな雨のように伝えてくれるこの人間にも、たった一人の暗い部屋で痛みを噛み締める夜があるのだろうか。それを想像すると堪らない。


ああ、と声を振り絞ってヨゼファの背中に強く爪を立てる。彼女が痛みに堪え兼ねて低く呻くので、そこをゆっくりと撫でて労った。



(出会い直したい……!)



切に思わずにいられない。

初めて触れてもらった時に、その手を振り払わなければ良かったと幾度も後悔をする。その拙い伝言を聞き届ければ良かったのだ。

言葉など大して重要なものではない。ゆっくりと取り戻すので構わないのだから、それを見守って助けたい。彼女の言葉を取り戻してやるのが自分だったらどんなに良かっただろうか。


きっとヨゼファはその時も今と同じことを伝えてくるのだろう。

それに応える言葉だってもう決めてある。こちらから触れる時は本当に優しく、自分が望んでいたことを与えたい。

そうして、幾年かぶりに喉を震わせたその声で名前を呼んでもらうのだ。何度でも。



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