不純を送ろう

(下ネタ含みます)



お昼休み、鞄をがさがさ漁ってパンやらペットボトルを出している隣の席の家康に朝政宗からもらった紙を渡してみた


「家康家康、これ読んで!」

「ん?なになに…ヤッターマンコーヒーライター?」

「理解するまでリピート!」

「ヤッターマンコーヒーライター、ヤッターマンコーヒー……っ!!!?」 


ぼん!と音が聞こえそうな勢いで顔を真っ赤にした。君ならそう反応すると思っていたよ!しかも涙目とか!そんなに恥ずかしいか!面白過ぎて私の腹筋が鍛えられる勢いで笑いが止まりません、家康みたいに立派に腹筋が割れそうである


「あははははは!すっごい顔真っ赤!」

「鎌子!!」

「家康ったらやーらしー!顔真っ赤で怒られても怖くないよ!」

「全く、なんてことしてるんだ…!」

「朝政宗が私に仕掛けてきたんだよ、別に私は恥ずかしくなかったけどね!つまらないから家康とかにも仕掛けてこいって言われたんだー」

「独眼竜…何してるんだ本当に……」


両手で頭を抱えているけど、ちらりと見える耳は相変わらず真っ赤。ぷぷぷー!ちなみに私は朝政宗に仕掛けられて何回か言ってる途中で気付いたんだけど別に恥ずかしくなかったし「開いてるのは政宗でしょ」って言ったら頭殴られました、なんだよヤリチン!
机の上に腕を枕にして顔を乗せて、下から隣の家康を見ると指の隙間からちょっと睨まれた。涙目で顔真っ赤のまま。なんだお前可愛いなおい


「ふへへ、お顔が真っ赤でございますよ徳川さん」

「お前はもう少し恥じらいというものを見に付けろ!」

「あ、三成!おかえりー」


売店から帰ってきたのか、家康の後ろの席に三成が牛乳片手に帰ってきた。え、三成の今日のお昼それだけ?どこのダイエット中の女子だよ…それ以上細くなって君は何になりたいんだね…
三成は席に着くや否や前の席の家康の椅子を蹴りあげた、ちょっとやめてあげてよ家康が痔になったらどうするんだ!


「貴様等がいると煩くて仕方ない、どこかへ行け。家康は死ね帰ってくるな不愉快だ私の視界に入るな失せろ」

「ワシだけひどくないか?」

「今日は吉継とお昼食べないの?」

「奴は今日病院に行っている」


牛乳パックを開けてストロー射して飲みながらこっちを見てくる。ちょっと君も可愛いじゃないか。なんか私が女でごめんなさい、君たち2人の方がよっぽど可愛いです
ふーん、と返事しながら私もお弁当に手をつける。今日は3人で食べようよだから他行くなよ!という意味を込めて家康を見たらさっき渡した紙をちょいと上げてニヤリと笑った(家康もああいうよく政宗がする悪だくみしてそうな笑い方するんだね!)。家康とアイコンタクトをしてお互い軽く頷いてから後ろの三成へ振り返る


「ねえねえ三成、これ読んで」

「拒否する」

「そこを私が許可する!」

「誰も貴様の許可など求めていない」

「三成はただ文を読むことすら出来ないのか?ワシはしっかりと読んだぞ」

「私が貴様より劣ると言いたいのか?…寄こせ!」


ばし!と、家康から奪って紙を開く三成。それを見てにやにやする私と家康。三成はどんな反応するのかなー家康みたいに顔真っ赤にしたら面白いな!


「ヤッターマンコーヒーライター?なんだこれは」

「もう1回!」

「は?」

「理解するまで読むんだ三成、ワシが理解出来たことをお前が理解できない訳がないだろう?」

「当たり前だ!貴様に出来て私に出来ないことなどない!」


家康って三成の扱い方上手いよね…、ほいほい釣られる三成もあれだけど。
ふんっ!と、鼻で息をしてから紙に書かれた文字をぶつぶつと言う三成


「ヤッターマンコーヒーライター、ヤッターマンコーヒーライター…」

「…なんか三成怖い」

「煩い黙れ気が散る」

「そんなに頑張らんでも…」

「ええい!貴様に理解できて私に理解が出来ないだと!?何だ!ヤッターマンコーヒーライターとは!」

「牛乳片手に言われるとちょっと恥ずかしい」


多分もう10回以上は言ってる気がする。え、ほんとにわからない感じ?っていうか三成ってそういう単語知らなさそうだよね…いや冗談だけど。だって高校生だよ?流石に知ってるでしょ。だって高校生だもん。
お弁当を食べながら三成を見ていると家康が顔を近づけてこそこそ何か言ってきた、なんだね


「なあ、三成って…その、そういった類の言葉を知らないんじゃないか?」

「ごふっ!」


思わずむせた、ご飯が変なところに入った


「だ、大丈夫か?」

「私も同じこと思ってたけどさ、あのさ、だって高校生だよ?男子だよ?色々見たりするでしょ?ないない、知らないとかない」

「いや、相手はあの三成だぞ?」

「いやでも…」


ちらり。三成を見ると相変わらず牛乳片手に破廉恥な呪文を唱えていた


「…ねえ三成」

「なんだ」

「AVって見たことある?それか変な雑誌とか」

「AV?なんだそれは、何の略だ」

「「……」」


ガタガタ!


「政宗えええええ!三成に色々教えてあげてえええええ!!」

「元親!元親はどこだ!お前たくさん持ってたよな!?三成に貸してやってくれ!」

「急に何なんだ、貴様等は」


それよりこの言葉の意味だ。とか言いながらまたぶつぶつ言いだした三成。いや駄目だこいつ早くどうにかしてあげないと。吉継はどうやって三成を育てたの!純粋に育てすぎだよお母さん!!
家康ですらわかったのに、AVの意味すら知らない三成って天使なの?純粋すぎて怖いんだけど…っていうか、


「家康、なんで元親がAVたくさん持ってるって知ってるの?」

「あ、いや…」

「……むっつりすけべだー!こいつむっつりさんだー!」

「いや!違う、元親が無理矢理…!」

「え、元親に無理矢理ヤられたの…?」

「ワシの話を聞いてくれ!」

「おすすめAVの話?」

「だからAVとは何だ!!」

「アニマルビデオの略だよ」

「そうか」

「駄目だ!それでは駄目なんだ三成…!」

「今度松永先生に三成に不純を与えてあげてくださいってお願いしなきゃね」









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