瞬間暖房人間

(日常会話)




「少し前まで暖かかったのに、寒くなってきましたねー」

「そうだな、肌寒いと感じる事が多くなってきたな」

「…」 じー

「ん?なんだ?」 にこり

「いや…肌寒いとかなんとか言いながらもお腹周り出してる家康さんって不思議だなあ、と。冷えないんですか?」

「慣れてしまったからな!」

「眩しい上になんだか笑顔が暖かい!この権現め、くらえ!」 ぴとっ

「おお!?なんだ、鎌子の手は随分と冷たいなー!びっくりしたぞ!」

「家康さんのお腹あったけー!なんだこれー!」

「ふふ、くすぐったいではないか。…しかし、女子が身体を冷やすのはよくないと聞くぞ?」

「冷え性なんですよね、私。仕方ないんですよーう」

「では、ワシが暖めてやろう!」 両手で鎌子の手をぎゅ!

「っ!!!?」

「ワシは体温が高いらしいからな、これで鎌子の手も温まるぞー」

「いや、ちょ、何この定番な展開…恥ずかしい…!」

「…ん?顔が赤いが…まさか熱か?大丈夫か!?」 ぴとっ

「!!!!!!?? ああああああもう耐えられないいいいいいいえやすううぅぅう!!」

「え!?三成!?ちょ、おいどこ行くんだー!」




「それでここまで逃げてきたのか、お前さん」

「だだだって、家康さんが!家康さんが…!手握ってきた上におでこくっ付けてきてえええ!!!一気に温まったよ!手だけじゃなく全身一気に温まったよ家康さん凄いよ!!顔から火が出る勢いだよおおおお!!!!」

「男っぽいくせに、変なところで女だな…」

「うるせー馬鹿!イケメン限定じゃぼけ!お前には何も感じないから安心しろ!」

「遠まわしに小生の事格好悪いって言ってるのか?そうなのか!?」

「忠勝さんの方がイケメンだよね」

「なぁぜじゃああああああ!!!!」







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